【マイラーズC】6歳ソウルラッシュ驚異の成長力「将来は種牡馬に」悲願GⅠタイトルへ…池江師の思い
[GⅡマイラーズカップ=2024年4月21日(日曜)4歳上、京都競馬場・芝外1600メートル] 朝から降り続く雨の中行われた第55回GⅡマイラーズC(芝外1600メートル)。1番人気のソウルラッシュ(牡6・池江)が期待に応える走りで重賞3勝目を手にした。1馬身3/4差の2着に2番人気セリフォス。3着には6番人気ニホンピロキーフが入った。関係者のコメントとともにレースを振り返り、次走予定される安田記念への可能性を探る。 最内枠からトゥードジボンがハナに。前半3ハロン通過34秒1と馬場を考えれば速めの流れを刻む中、ソウルラッシュは促しつつ7~8番手を追走。直線で外に持ち出すと力強い脚取りで前を捕らえ、後続を寄せつけることなく先頭でゴールを駆け抜けた。 泥だらけで引き揚げてきた団野は「今日この馬に乗る予定だった松山騎手の容体が心配ですが、結果を示さないと、と思っていた中、勝つことができてうれしいです」と神妙な面持ちで切り出した。続けて「依頼してもらってから過去のレースを振り返る時間があったので大体のイメージはついていた。馬場がどうのというより、この馬のリズムで走らせれば結果はついてくると思っていた。ソラを使うと聞いていたけど、そんなところもなかったし強い競馬でした」と振り返り、「これまでもたくさんのいい馬に乗せてもらいましたが、この馬もポテンシャルの高さを感じました」と語った。 池江調教師は「急な乗り替わりになったけどいいレースをしてくれた。あまり話す時間がなかったけど、特に馬のことを研究するジョッキーだからね」と代打で見事に結果を出した団野を評価しつつ「2年前のマイラーズCは今日よりも悪い中、走っているから」と雨馬場への対応にも自信を持っていたことを打ち明けた。6歳でも衰えどころかもう一段の成長も感じさせたが、「年齢や体形は中年のおやじみたいだけど、中年でも若いやつはおるからね。中年の星だね」と笑みを見せた。「将来は種牡馬にさせたい。いい形で勝てたし、何とかGⅠタイトルを取らせたい」と力強く語った。 雨が降り続き、かなり馬場が悪化した中での結果だっただけに、そのまま次につながるか判断の分かれるところだが…。GⅠ馬セリフォスを相手に小細工せず、外々を回しての堂々の完勝劇。次走予定される安田記念(6月2日・東京)でも〝中年の星〟が主役の一頭となるのは間違いなさそうだ。
東スポ競馬編集部