東京はトップ10にも入らない…!アムステルダム、パリ、ミラノ…、日本が全くかなわない「世界の観光大国」のヤバすぎる実力
世界で「観光」がヒートアップしていた…!
今年の夏休みは1ヵ月ほどをかけて欧州をあちこち旅してきました。 ただし、各地で「オーバーツーリズム」の問題が起きています。オーバーツーリズムとは、観光客が過度にやってきておこる問題ですが、円安の影響もあり多くの訪日客が訪れた日本でも顕著になっていますよね。 【写真】イギリスで日本の「カツカレー」が“国民食”になっている驚きの理由 そこで、今回は世界の「オーバーツーリズム」対策の最新事情をレポートします。 先進国の主要都市と比べてもともと物価が安かったところに円安という強固な追い風も吹いたことで、日本を訪れる外国人観光客数は増加の一途です。 今年の3月には初めて月間300万人を突破してその後も増加基調となっており、3月から7月まで5ヵ月連続で大台を突破しています。 このトレンドの中で特に観光名所を中心としてオーバーツーリズムを訴える声が高まっています。
注目の「オーバーツーリズム指数」
今回、私たち家族が訪問した欧州諸国の都市でもこの問題がメディア等で取り上げられていましたが、なかでも、英エコノミスト誌は、「オーバーツーリズム指数」を発表して話題となりました。 年間にある都市を訪れた観光客数をその都市の人口で割って導き出した指数です。 トップはアムステルダム(オランダ)の10.1で、今夏に私たちもこの地に1週間ほど滞在しました。つまり、アムステルダムには1年で人口の10倍以上の人数の観光客が押し寄せている、ということになります。 2位はパリ(8.0)、3位はミラノ(6.3)で、以降、4位バルセロナ(5.9)、5位クアラルンプール(5.4)、6位ドバイ(4.8)、7位大阪(3.6)、8位ローマ(3.2)、9位バンコク(3.0)、10位シンガポール(2.3)と続きます。 ここで不思議に思いませんか。あんなに観光客が押し寄せていると皆さんが感じている日本の都市は、大阪が7位にランクインしているだけです。実は東京は、14位の1.5なのです。 オーバーツーリズム指数ランキング 1位:アムステルダム(オランダ)=10.1 2位:パリ(フランス)=8.0 3位:ミラノ(イアリア)=6.3 4位:バルセロナ(スペイン)=5.9 5位:クアラルンプール(マレーシア)=5.4 6位:ドバイ(アラブ首長国連邦)=4.8 7位:大阪=3.6 8位:ローマ(イタリア)=3.2 9位:バンコク(ベトナム)=3.0 10位:シンガポール=2.3 11位:ロンドン(イギリス)=2.3 12位:マドリード(スペイン)=1.7 (東京は14位の1.5だった) 東京や大阪で暮らす人は今でさえインバウンド客を中心として観光客が多すぎると感じているかもしれませんが、海外には人口比で見てはるかに多くの観光客が訪れている都市が複数あることに驚いたのではないでしょうか。 私達は今夏にアムステルダム以外にも、4位バルセロナ、11位ロンドン、12位マドリードを訪れましたが、郊外に滞在したためかアムステルダムが突出して観光客であふれかえっているとは感じませんでした。 しかし、物価はとても高く、円安でより高く感じるようになった欧州諸都市の中でもスーパーでの食材や外食代に、タクシーなどの移動料金は最も割高に感じました。 さて、後編『世界でいちばん「オーバーツーリズムな島」に行って驚いた…!最強の観光名所の「したたかな生き方」と日本の「観光対策」に足りていない「肝心なこと」』では、欧州の観光名所に行ってみて分かったことについて、じっくりとレポートしていきます。
岡村 聡(S&S investments CEO)
【関連記事】
- 【つづきを読む】世界でいちばん「オーバーツーリズムな島」に行って驚いた…!最強の観光名所の「したたかな生き方」と日本の「観光対策」に足りていない「肝心なこと」
- イギリス人が「絶対みたい!」と絶賛したのは、日本が誇る「大人気アニメ映画」の舞台版だった…!日本の巨大な可能性を感じた「ロンドン滞在の2週間」
- カンボジアに行って驚愕…!大人気ショッピングモールで「丸亀製麺」「牛角」「リンガーハット」が長蛇の列になっていた
- ドバイの「超豪華ホテル」に泊まって驚いた…!「1泊20万円超え!」のサービスの中身から見えた「世界ホテル事情の現在地」
- 日本人が世界で「絶滅危惧種」になっていた…ヨーロッパ旅行して気がついた!「安いニッポン」がたどる「悲しき現実」