「食料も水も足りない」 悲痛な声、石川の避難所
能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県では、4日時点で3万人以上が避難所に身を寄せている。「温かいものを」「トイレも我慢」。水や物資が足りない状況に、被災者から悲痛な声が聞かれた。 石川の「加賀屋」休業 老舗旅館、地震で被害
「やっぱり温かいものが食べたいと思うので」。約400人が集まった七尾市立中島小では、調理室で避難者に配るおにぎりを市職員らが握っていた。国からの支援物資の到着に時間がかかり、灯油や米を持ち寄って不足分を補った。 校内は水道が止まり、トイレが流せない状態に。小野範子さん(72)は「なるべく水を飲まずトイレを我慢している。雨が降るならと外にバケツを置いてみたが、なかなかたまらない」と嘆いた。 珠洲市の男性会社員(55)は自宅の基礎部分に亀裂が入り、同市役所に避難した。「食料も水も足りない。これからどうなるのか分からない」と憔悴した様子。家族と滞在している女性(74)は「さっきも大きな揺れがあった。緊張して食べることができない」と、配布された菓子パンを不安そうに見つめた。