米環境保護局、加州の35年までのガソリン車販売禁止規則を承認
David Shepardson [ワシントン 18日 ロイター] - 米環境保護局(EPA)は18日、西部カリフォルニア州の2035年までにガソリンエンジンだけを搭載した自動車の販売を終了する規則を承認したと発表した。電気自動車(EV)の普及と自動車の排ガス規制強化が狙いで、バイデン政権の任期終了を数週間後に控えて決定した。 トランプ次期大統領は、就任後にカリフォルニア州の計画に対するEPAの承認を取り消すと宣言している。カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は「クリーンな自動車は存在し続ける」とし、「トランプ氏のような否定派は消費者や米自動車メーカーよりも石油業界の味方をしたがるが、カリフォルニア州は新たなイノベーション(技術革新)を促進し続ける」と訴えた。 承認した規則は、35年に販売される新車の少なくとも80%をEVとし、最大20%をプラグインハイブリッド車(PHV)にすることを義務付ける。規則は20年に発表されており、EPAは大気浄化法に基づく連邦規制適用除外を改めて承認した。 この規則はカリフォルニア州の他に、東部ニューヨーク州、マサチューセッツ州、西部オレゴン州など計11州でも採用された。 EPAは、大型車からの窒素酸化物(NOx)排出を低減する規制についても認めた。 米ゼネラル・モーターズ(GM)やドイツのフォルクスワーゲン、日本のトヨタ自動車などが加盟する業界団体の自動車技術革新同盟は、ガソリン車販売を終了させるといったカリフォルニア州の規則は「経済活動を抑え込み、コストを上昇させ、自動車の選択肢を制限する」とし、自動車メーカーは規則が適用される12州での販売台数を減らす必要が生じると主張。トランプ氏が来年に承認を撤回することを期待しているとコメントした。