タクシー客ひき逃げ死亡事故、運転手に懲役2年6月判決 広島地裁
路上でタクシーの客の男性をはねて死なせ、逃走したなどとして自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(ひき逃げ)、詐欺の罪に問われた広島市安佐北区のタクシー会社役員の被告(62)の判決が29日、広島地裁であり、角谷比呂美裁判官は懲役2年6月(求刑懲役4年)を言い渡した。 角谷裁判官は、男性をタクシーから降ろして方向転換する際、後ろで男性が横たわっているのに気付かず事故を起こしたと認定した。「職業運転手として慎重な運転が求められ、基本的な注意義務を怠らなければ事故に至らなかった」と指摘。人をひいたことに気付きながらそのまま走り去ったとし、「強い非難を免れない」とも述べた。 判決などによると、被告は6月22日未明、東区中山南の市道で近くの会社員男性(47)をタクシーではねて死亡させ、逃走した。また知人の男と共謀し2020年6月26日、国の新型コロナウイルス対策の持続化給付金の受給資格があるように装って申請し、現金100万円を詐取した。
中国新聞社