市立船橋で一時代を築いた名将が高校サッカー界で再出発。朝岡隆蔵監督がふたば未来学園で描く新たな未来
選手発掘に力を入れてチーム強化を進める
ふたば未来学園は福島県の県立高校で県リーグ1部の所属。「真の国際人として社会をリードする人材の育成」を基本目標とする関係団体(福島県、双葉郡各町村、日本サッカー協会等の競技団体、大学等)の連携により、06年度にスタートした人材育成プログラムである双葉地区教育構想(双葉地区未来創造型リーダー育成構想)のモデル校としてスポーツに力を入れているが、サッカー部の実績はまだない。チームの最高成績は福島県ベスト8。市立船橋や千葉U-18で采配を振るった時とは異なり、選手獲得の面も含めて、やるべきことは多い。 「3種のチームと連係しながらチームを作っていく。3種の方にふたば未来学園を選んでいただける土台を作るところからやらないといけない」 選手の指導だけではなく、中学生のスカウティングも一からのスタート。今までに築き上げてきた人脈を活かしながら、選手の発掘に力を入れてチームの強化を進めている。 5月下旬のインターハイ予選は、2枠の出場権を懸けて県大会を戦ったが、初戦で敗退。福島ではU-18高円宮杯プレミアリーグEASTに籍を置く尚志などが鎬を削っており、全国舞台までの道のりはまだまだ遠い。 だが、朝岡氏は近い将来の飛躍を目論んでいる。選手たちと膝を突き合わせ、新たな環境での戦いに闘志を燃やす。高校サッカー界で一時代を築いた名将の戦いはまだ始まったばかりだ。 取材・文●松尾祐希(サッカーライター)