日本一長い私道で大災害想定訓練、一般道や高速道が損壊した場合のパトカー、機動隊車両の通行確認【宇部】
UBE三菱セメント宇部セメント工場の宇部伊佐専用道路
県警などは10日、宇部市と美祢市を結ぶ宇部伊佐専用道路で、大規模災害の発生を想定した通行訓練を行った。8月に県警とUBE三菱セメント宇部セメント工場(村山亮一工場長)が協定を結んで初めての訓練で、実際に同道路を走行し、道路への入り方、ゲートの開け方など通行要領を確認した。 同社が所有する同道路は、宇部セメント工場と伊佐セメント工場を結ぶ全長約32㌔の日本一長い私道。これまで一般車両などの通行は禁止されていたが、協定を結んだことにより、災害が発生して高速道路や一般道が損壊し警察車両の通行に支障が出た際に走行できるようにした。 前日からの集中豪雨で、県北部や中部で複数の家が土砂崩れに巻き込まれ、周辺の道路ののり面が崩壊して通行できなくなったという想定で行った。パトカー、機動隊車両、大型輸送車など7台が列になって走行。宇部市沖の山から同道路に入り、閉鎖している船木ゲートで他の部隊員と合流し、本線に戻って美祢市伊佐まで進んだ。 宇部警察署警備部の永山彩係長は「しっかりと整備されているのでスムーズに走行できた。いつ災害が起きるか分からないので、今回の訓練などを通じていざというときに備えたい」と話した。