ゴールドマン幹部報酬案は「落第点」、議決権行使助言会社が反対促す
(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループの幹部報酬計画に、著名な議決権行使助言会社が反対票を投じるよう株主に呼び掛けている。ゴールドマンは昨年通期で減益だったが、最高幹部の報酬は大幅に引き上げた。
株主総会の決議に強い影響力を持つ議決権行使助言サービスのグラス・ルイスは、ゴールドマンの「報酬と業績に著しいずれ」があると指摘。デービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)の23年の年俸は24%増の3100万ドル(約47億円)とされたが、ゴールドマンの業績は24%の減益だった。
報酬計画への株主投票に拘束力はないものの、グラス・ルイスは「この報酬計画は、現在のずれが近いうちに改善するという期待感を抱かせるものではない」とし、「こうした要因を踏まえ、この報酬案について今回は支持しないことが株主にとって合理的であるだろうと確信する」との見解も示した。
ソロモン氏以外のゴールドマン幹部も大幅な報酬増となった。ジョン・ウォルドロン最高執行責任者(COO)の報酬は28%増の3000万ドルだった。
グラス・ルイスはゴールドマンの報酬計画に2年連続で「F(落第)」の評価を付け、報酬と業績が乖離(かいり)を続けていることに注意するよう株主に促した。昨年は落第ではあったものの、グラス・ルイスは株主に報酬計画には賛成票を投じるよう勧告していた。
ゴールドマンは今月24日に年次株主総会を開き、幹部報酬について株主の承認を求める。
原題:Goldman Pay Plan Gets ‘F’ Grade as Investors Told to Vote No(抜粋)
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Sridhar Natarajan