珠洲市、中学生の集団避難検討 能登町も、3市町に拡大
能登半島地震で甚大な被害が出た石川県珠洲市が、市内の中学に通う生徒199人のうち、希望者を一時的に集団避難させる方針を固めた。滞在先は県南部の白山市の宿泊研修施設を想定し、保護者の意向を調査している。能登町も町内の中学生約250人の集団避難を検討。被災自治体で中学生の集団避難の動きが広がり、輪島市の約400人と合わせ、検討対象は3市町の約850人となった。 県は、13日午前9時時点の死者が215人だったと発表。安否不明者は26人となった。輪島、珠洲両市では12日、地震後初となる仮設住宅が4カ所で着工し、被災者の生活再建が始まった。ただ、うち3カ所はハザードマップの津波の浸水想定区域にあることを県が明らかにした。 輪島、珠洲両市はほぼ全域で断水が続くなどライフラインが復旧せず、避難状況は厳しい。能登町も含め、学習環境が確保できないと判断し、集団避難の判断に傾いた。小学生に関しては、精神面の影響が大きいとみて対応を見送る方向。