業者装う不審者の訪問相次ぐ “闇バイト”強盗 下見か? 「攻め」の防犯とは【福岡発】
首都圏で相次ぐ闇バイト強盗事件。その魔の手が福岡にも及んでいる疑いが出てきている。福岡県内各地の住宅に、業者を装った不審者の訪問が相次いでいるのだ。 【画像】“闇バイト”強盗 忍び寄る魔の手 強盗の下見か? 業者を装う不審者の訪問相次ぐ 「攻め」の防犯とは
闇バイト強盗 事前に下見訪問か
2024年10月17日、千葉県の住宅で住人の女性が一時、連れ去られるなどした強盗事件では事件前に、現場周辺で塗装業者を名乗る不審人物が住宅を訪ねていたことが分かっている。また福岡出身の森田梨公哉容疑者(24)の関与が浮上している東京・国分寺市の住宅強盗事件では被害者がかつて飛び込みのリフォーム業者を自宅に上げていた。捜査本部は犯罪グループが、下見や情報収集をしていた可能性があるとみている。 その「魔の手」は福岡にも及び始めているようだ。 「インターネット回線の異常を検知しました。家の中に入れて下さい」。10月中旬以降、北九州市の戸畑区や若松区で通信業者や塗装業者を名乗る不審な男が住宅を訪れ「自宅に入れてほしい」などと申し出る事案が複数発生した。 また糸島市や古賀市でも10月24日と25日にかけて、同様の不審事案が通報されていて、警察が注意を呼びかけている。
「これからは『攻めの防犯』です」
被害を未然に防ぐための有効策が防犯グッズ。事件が大々的に報道されていることを受けてか、市内のホームセンターでは、10月の防犯グッズの売り上げが、前年の約2倍に伸びている。なかでも最近、特に人気を集めているのが音の鳴る商品だという。 歩くと一般的な砂利と比べ、シャリシャリとかなり大きな音が出る『防犯砂利』。犯人に侵入を諦めさせる狙いがある。 さらに品薄となっているのが、窓やドアにつける、薄型のアラームだ。強い衝撃が加わるとアラームが鳴る仕組みだ。前年は、ほとんど売れていなかったが、10月だけでも88個が売れているという。 ホームセンター『グッデイ』の島村菜見子さんは「音が鳴って犯人もびっくりする。あとは周りの人に知らしめる。『大きな音が鳴っている。おかしいね』ってことになるので」と音の効果を話す。 通称『窓ガラスセンサー』には、外側から見ると『防犯装置作動中!』の警告が示されている。犯人は、窓からガラスを割って入ってくるのが最も多いという。窓を手で叩いても何も起きないが、ハンマーで叩くと大きな音が響く。この防犯装置はハンマーなど、金属の音に反応するよう設計されているのだ。さらに外出中に窓が空いてもアラームの音が響くようになっている。 専門家も音を使った防犯グッズを推奨する。福岡県警防犯設備アドバイザーの藤満弘さんは「従来の手口よりも犯行は随分と荒っぽくなっています。だから従来の防犯対策ではちょっと間に合わない。攻めの防犯、そして見せる防犯ということが必要だと思います」と話す。 一般的に不審者は建物への侵入に「5分以上かかったら諦める」とされているため、ドアに南京錠などを付けたり、窓に防犯フィルムを貼ったり、侵入に時間をかけさせることが重要だ。 相次ぐ、業者を装った不審者の訪問。犯行の下見の恐れもあることから警察は注意を呼びかけている。 (テレビ西日本)
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