マツダ、ロータリーエンジン搭載車が、累計200万台を突破 「コスモスポーツ」から「MX-30 Rotary-EV」まで、偉大なる名車たちを紹介
※寄稿元:月刊自家用車編集部(内外出版社) 三角形のローターが回転することによって動力を生む独自の構造をもつロータリーエンジン。2012年にRX-8が生産中止となってからは、しばらくロータリーの灯が消えた状態だったが、この秋に「MX-30 Rotary-EV」が登場したことで復活。この10月にはロータリーエンジン車の累計台数が200万台を突破したという。ここではそんな金字塔を打ち立てたロータリーエンジン車の成り立ち、歴史を振り返ってみたい。 【関連写真掲載】マツダ、ロータリーエンジン搭載車が、累計200万台を突破 「コスモスポーツ」から「MX-30 Rotary-EV」まで、偉大なる名車たちを紹介
1967年「コスモスポーツ」が登場
1967年に発売開始。未来からやってきた宇宙船のようなスタイリングでも話題を集めた、記念すべきロータリーエンジン搭載第一号車。搭載する10A型ロータリーエンジンは491cc☓2の2ローター仕様で最高出力は110PSを発揮。0-400m加速は16.3秒を記録するなど、当時としては驚異的な性能が与えられていた。その後、1972年まで製造販売されている。
1968年「ファミリア ロータリークーペ」
コスモスポーツがデビューした翌年、1968年に発売されたファミリア ロータリークーペ。2ローターの10A型ロータリーは、ややデチューンされた100PS仕様となったが、軽量小型のボディもあって軽快な走りは健在。最高速度は180km/h、0~400m加速は16.4秒を記録するなど、モータースポーツの世界でも活躍していた。コスモスポーツのほぼ半額のこなれた価格設定もあって、ロータリー車の現実味が大きく広がったモデルとしても知られている。
1969年「ルーチェ ロータリークーペ」
美しい2ドアクーペのスタイリングは、イタリアの名匠ベルトーネの手によるもの。市販モデルのロータリーは655cc☓2の13A型を搭載。最高出力126PSを発揮する。ロータリー車、初のFF駆動モデルになる。
1970「カペラ ロータリークーペ」
ファミリアのひとつ上のクラスとして世に送り出された初代「カペラ」。このモデルにも12A型を搭載したロータリーモデルが投入されている。
1971年「サバンナ」
1971年にデビューした初代「サバンナ」。導入当初は最高出力105PSを発揮する10A型ロータリーを搭載していたが、1972年に登場したサバンナGTは12A型に変更。573cc☓2に排気量が拡大されたことで、最高出力が120PSまでパワーアップしており、最高速度は190km/h、0-400加速は15.6秒と、より速さに磨きがかかっていた。軽さとパワー、こなれた価格設定で、当時の若者から絶大な支持を受けた1台と知られている。