鹿児島市の桜ヶ丘に移転して半世紀が経つ鹿児島大学病院。 新しい外来診療棟と病棟が18日開院します。 17日、施設内部が報道陣に公開されました。 (鹿児島大学病院 坂本泰二 病院長) 「鹿児島大学 A棟(外来診療棟・病棟)の開院、非常に喜ばしいこと」 鹿児島大学病院は新しい設備の拡充などを図るため、2005年から再開発計画に着手し、これまで建て替えなどを進めていました。 今年1月、建物の整備としては最後となる外来診療棟と病棟が完成し、18日から診察がスタートします。 外来診療棟と病棟で構成される「A棟」は地上8階・地下1階建てで、一般病床は112床。 そのうち8床は重症患者向けの高度治療室「HCU」です。 (鹿児島大学病院 坂本泰二 病院長) 「患者の目線に立った病院をデザインした。非常に使いやすい病院になったと考えている」 これまで別々の建物に分かれていた小児科・小児外科・小児歯科がひとつの建物に集約され、利便性の向上が図られています。 また、がん治療施設が拡充され、「がん診療連携拠点病院」としての機能が強化されました。 (鹿児島大学病院 坂本泰二 病院長) 「(がんを)できるだけ外来で治療することで、がんの方でも仕事を辞めずに、総合的にケアできる施設をつくった」 入院患者は16日までに新しい病棟に移り、病院内では職員が18日の開院に向けて準備を進めていました。 (宮城 記者) 「患者さんが休憩できるこちらのデイルーム、桜島がきれいに見える場所となっています」 病棟には患者が過ごしやすいよう、トイレや浴室、談話スペースを備えた特別個室もあり、桜島を眺めながら過ごすことのできるデイルームなども設けられています。 また、1階の待合ホールにもある重要な機能がー。 (宮城 記者) 「1階にある待合ホールは災害時に患者を受け入れるスペースとして機能します。こちらのソファは緊急時にベッドとして使うことができます。」 災害時、運び込まれた患者を重症度などで振り分ける「トリアージスペース」として使用できるよう、壁には医療ガスや非常用電源が整備されています。 (鹿児島大学病院 坂本泰二 病院長) 「(桜ヶ丘に)1974年に移転し、それから50年、常に地域・南九州の患者への最先端治療を考えている。これを機会にさらに頑張りたい」