「人形みたいなドライビングをしていなければ……」ノリス、アメリカGP1周目の攻防に後悔
F1アメリカGPの決勝でランド・ノリス(マクラーレン)はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に敗れ4位となった。彼はこのレースでは、1周目にフェルスタッペンを先行させてしまったことが間違いだったと悔やんでいる。 【ギャラリー】F1史上最も醜い、2014年のF1マシン全車 ノリスは予選でポールポジションを獲得してレースをスタート。しかしターン1に向けてフェルスタッペンが横並びとなり、ノリスはアウト側に押し出される形で通過することになり、フェルスタッペンに先行を許した。さらにここでシャルル・ルクレール(フェラーリ)がトップに立ってしまったことが、大きくレース展開に影響を及ぼした。 このターン1の動きは物議を醸すものだったが、1周目ということもあってレーススチュワードは特にペナルティを科すことはなかった。 またレース終盤にはバックストレートエンドでノリスがアウトからフェルスタッペン攻略を狙ったが、フェルスタッペンに追い出される形で両者ともにコース外へ……ここでノリスはコース外で追い抜いたとされ、最終的に5秒ペナルティを受け、3位を失うことになってしまった。 この裁定には多くの疑問の声も寄せられているが、ノリスはそもそも1周目のターン1を適切に抜けられなかったことを重視しており、自らが“でくの坊”のような運転をしてしまったことが原因だと振り返っている。 「ターン1で僕は上手くやることができなかった。でもレース終盤に起きたことは、僕側に利があったと思う。とはいえ、それ以外は良いバトルだったし楽しんだよ。ただ僕が十分にいい仕事をできなくて、トップに立てなかっただけだ」 ノリスはそう語る。 「ターン1をもっと上手くディフェンスできていて、僕がマペット(操り人形の一種)のような運転をしていなかったら、ターン1を抜けた後もリードしていたはずなんだ。そして、僕らはそもそもこんな話をすべきじゃなかったんだ……」 マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、レース後コメントではフェルスタッペンに怒りを向けないようにかなり注意を払っていて、スチュワードとF1の現状のルールに対して不満を抱いていることを強調していた。 ノリスもライバルにはリスペクトを払っており、フェルスタッペンを過剰に批判することはなかった。 「マックスのドライビングは素晴らしかったと思う」 「僕らがやっていることはとても難しいんだ。サイド・バイ・サイドの状態で走ると、完全にコースの片側に位置して、ブレーキングマーカーがどこにあるのかを推測するのも大変なんだ」 「僕らは激しく戦っているし、その戦いの厳しさにリスペクトを持っている。僕らはいい戦いをしたし、楽しかった。敬意をもって戦っていたと思うよ」
Ewan Gale