スピードスケート・高木美帆、最強の女王であり続けるために
最強のオールラウンダー
高木は女子1500mの世界記録保持者。北京五輪では1000mで金、500m、1500mと女子団体追い抜きで銀メダルを手にした。 複数種目で世界トップクラスの力を持つ「最強のオールラウンダー」とも称される。W杯での個人種目での通算勝利数は33。日本勢最多34勝の清水宏保、小平奈緒まであと1勝に迫っている。 2025年1月下旬のW杯カルガリー大会で日本勢の最多勝記録更新の期待がかかるが、高木にタイトル数への執着はない。頭にあるのは過去の自分を超えることだ。 「ここからさらに変わっていかないといけない。自分を超えていくための挑戦をしていきたい」 30歳のベテランは追われる立場になっても、決して守りに入ることはない。進化のために変化は不可欠。高みを求めてチャレンジを楽しむ姿勢が女王であり続ける所以だ。 高木美帆/Miho Takagi 1994年5月22日北海道生まれ。5歳でスケートを始める。五輪は15歳で2010年バンクーバー五輪に初出場。2014年ソチ五輪は代表選考会で落選した。2018年平昌五輪は1000m銅、1500m銀、団体追い抜きで金。2022年北京五輪は1000mで金、500m、1500m、団体追い抜きで銀。女子1500mの世界記録保持者。サッカーで15歳以下の女子日本代表候補に選出された実績を持つ。読書好きで、本屋巡りが趣味。身長1m64cm。
TEXT=木本新也