《使い捨てカイロの意外な活用術》長持ちさせるワザや使い終わったあとの再利用法「除湿剤」「ガーデニングに」
寒い冬の必需品であるカイロだが、毎日使い捨てするのはなんだかもったいなく感じる人もいるだろう。そこで、使い捨てカイロをより長く使うための方法と使い終わった意外な使い道について、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに教えてもらった。 【写真】カイロを長持ちさせる方法や活用方法を写真とともに紹介!
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カイロを長持ちさせるコツ
使い捨てカイロをより長く使うために必要なのは、使わないときは発熱をストップさせること。カイロは袋にあいた微細な穴から酸素が入り込み、中の鉄粉と反応して酸化熱が発生するという仕組みで温かくなるので、空気と触れなければ発熱はストップします。 ◆ジップ式の袋などに入れることでカイロが長持ち 空気に触れさせないために便利なのが、ジップ式の保存袋です。カイロを発熱させた後、カイロを使わない時はジップ付きの袋に入れ、しっかり空気を抜いてからジップを閉めましょう。簡単ですが、これだけで空気に触れる時間を少なくできるため、1日以上カイロをもたせることも可能になります。 ただし、「貼るカイロ」をジップ式の袋に入れると、接着面がくっついてしまい、取り出しにくくなったり、一度はがしてしまうと粘着力が落ちるためおすすめしません。 ◆自宅で使うなら繰り返し使えるカイロがおすすめ 外出しない日は使い捨てカイロではなく、レンジで加熱してつかう湯たんぽや、充電式のものなどの繰り返し使えるカイロを使うのもおすすめです。 充電式カイロは使い捨てカイロよりも温度が低いことが多く、寒い外では温かさが物足りないこともありますが、自宅であれば十分な温かさです。
使用済みカイロは消臭剤や除湿剤として活用可能
使い捨てカイロの中身は鉄粉、水、食塩、活性炭、バーミキュライトと呼ばれる人口土です。使われている成分の特性を生かして、別の使い道で使用済みのカイロを再利用することもできます。 ◆活性炭が消臭剤に 活性炭には消臭効果があるため、使用済みのカイロを靴の中に入れれば消臭剤として再活用できます。 袋の中に入れたままでも消臭効果は期待できますが、開封し、活性炭を直接空気にさらすと消臭効果は高まります。靴箱や冷蔵庫の消臭剤として使うのであれば、中身を小皿などに移して利用するといいでしょう。 ◆活性炭や鉄粉が除湿剤に 活性炭や鉄粉、バーミキュライトには湿気を吸い取る性質があるため、カイロには除湿効果もあります。使い終わった後は、湿気が気になるクローゼットや押し入れ、靴箱などに入れておけば除湿剤としても活用できます。 ◆塩抜きしてガーデニングに バーミキュライトは土壌改良用土や種まき用の土に使用されたり、観葉植物の保水土としても使われたりしています。また、鉄粉も土壌の鉄分補給になるため、家庭菜園やガーデニングで肥料として使用済みカイロの中身を使うこともできます。 ただし、カイロには食塩も含まれており、そのまま土にまいてしまうと土壌の性質が変わってしまう恐れがあるため、ガーデニングなどで使う場合は事前に塩抜きが必要です。 手軽なのはコーヒーフィルターを使う方法です。コーヒーフィルターを2~3枚重ねてコーヒードリッパーにセットし、フィルターの中にカイロの中身を入れましょう。その後、カイロの中身全体にかかるように150~200ccほどの水を注いでいけば、塩分が水とともに落ちていきます。ろ過が終わった後は水気をしっかりと絞り、ガーデニングに利用しましょう。 ◆教えてくれたのは:節約アドバイザー・丸山晴美さん 節約アドバイザー。ファイナンシャルプランナー。22歳で節約に目覚め、1年間で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニの店長などを経て、2001年に節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザー、宅地建物主任士(登録)、認定心理士などの様々な資格を持ち、ライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどをテレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。 構成/新藤まつり