WBCが来年の大会を最後に消滅の可能性 米メディア報道
そもそも2006年から「野球の世界一決定戦」と銘打たれてスタートしたWBCは、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会が一緒になって立ち上がったイベントで、メジャーリーグの国際化に伴い、さらなるマーケットの拡大が目的とされていた。大会は、各国から集められたスポンサー料、放映権料、ロイヤルティーなどで運営され、収益はWBCの大会運営会社に一括で集められ各チームへ再分配されてきた。ほとんどがジャパンマネーで支えられてきたが、その利益分配のパーセンテージを巡って、毎大会、紛糾。準決勝、決勝などの大会のクライマックスはアメリカで開催されたいたのもかかわらず、第1回、2回の優勝は日本で、第3回はドミニカ共和国が優勝するなど、アメリカが過去一度も決勝進出ができていないことも手伝ってアメリカでの観客動員、視聴率なども振るわず、また大物メジャーリーガーの参戦が見送られるケースがほとんどで、本国でのメディアやファンの関心も高くはならなかった。 日本をはじめ、アジアの国や、多くのメジャーリーガーを抱えるドミニカ共和国、ベネズエラなどはファンの応援にも熱がこもっていて、選手の本気度が高いが、米国人ファンの多くが「真剣勝負の国際トーナメント」ではなく、「開幕前のイベント」と見なしており、今ひとつ盛り上がりに欠けることが期待通りの収益を出していない大きな要因だろう。WBCが2017年で最後になるのか、どうか。侍ジャパンは、V奪回を狙っているが、大会の収益を増加させ、消滅危機を回避するには、アメリカ代表が大物メジャーリーガーを揃えて決勝戦へ駒を進めることが重要なのかもしれない。