夏休み興行はさらに大激戦!原作が完結を迎えた『僕のヒーローアカデミア』劇場版最新作が悲願の“初登場No. 1”
8月2日から8月4日までの全国映画動員ランキングが発表。全世界でコミックス累計発行部数1億部を突破し、8月5日発売の「週刊少年ジャンプ」で約10年の連載に幕を下ろした堀越耕平の同名人気マンガを原作としたテレビアニメ「僕のヒーローアカデミア」。その劇場版第4弾となる『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』(公開中)が初登場でNo. 1に輝いた。 【写真を見る】世界中を感動の渦に包んでいるディズニー&ピクサー『インサイド・ヘッド2』が満を持して日本公開! ■“最終決戦”の直前を描く『ヒロアカ』最新作が堂々No. 1発進! 人口の8割がなんらかの超常能力“個性”を持っているのが当たり前の世界を舞台に、その“個性”を悪用する犯罪者“敵<ヴィラン>”から人々を救うヒーローを目指し、名門雄英高校でクラスメイトたちと共に精進していく“デク”こと緑川出久の活躍と成長を描く「僕のヒーローアカデミア」。今作では、ヒーローvsヴィランの全面戦争勃発後に現れた謎の男ダークマイトの野望を阻止すべく、デクたちが立ち向かう姿を描く、最終決戦直前のストーリーが展開。 初日から3日間の成績は、観客動員が60万8500人、興行収入は8億9500万円。参考までに前作の『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』(21)の初動成績を見てみると、土日2日間で動員33万5000人&興収4億5400万円であり、初日から4日間(4日目が「山の日」の祝日だった)で動員72万392人&興収9億4784万円。条件がかなり異なるので直接比較するのは難しいところではあるが、初日3日間では前作を多少は上回っていることが推測できる。 これまでの「ヒロアカ」劇場版シリーズは、いずれもテレビアニメの放送中に公開を迎えており、今作も第7期の放送真っ只中。しかも先述の通り原作がフィナーレを迎えたという点で、これまで以上に絶好のタイミングでの公開といえよう。過去作の最終興収は第1作が17億2000万円、第2作が17億9000万円ときて、前作で34億3000万円とほぼ倍増。今作も前作と同等か、40億円前後での着地となりそうではあるが、近年のジャンプ漫画を原作としたアニメ映画のバブルを考えれば、それ以上はねらいたいところだろう。 ちなみに第1作の動員ランキング初登場時は4位。その後、第2作が3位に初登場し、前作は2位に初登場。ひとつずつ初登場位を押し上げ、今作で念願の初登場1位を獲得したことになる。とはいえ1位を獲得すること自体は、前作が公開4週目という異例のタイミングで達成している。それは入場者プレゼント第2弾配布の効果によるものであった。今作もスペシャルコミック「僕のヒーローアカデミア Vol.Next」が150万部限定で配布されており、昨今の流れを踏まえれば第2弾以降も予定されていることだろう。夏休み期間はランキング上位を賑わせてくれるはずだ。 ■新作タイトルが続々初登場!夏休みの映画館がさらににぎやかに 『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』をはじめ5本の新作がランクインする大激戦のなか、全世界で“アニメーション映画歴代No. 1ヒット作”という大記録を引っ提げて日本公開を迎えたディズニー&ピクサーの最新作『インサイド・ヘッド2』(公開中)は2位に初登場。 8月1日に公開を迎え、初日から4日間(前夜祭興行を含む)で動員57万2752人、興収7億3692万2780円。週末の3日間では動員39万8860人、興収5億3600万円を記録。2015年の夏休みに公開された前作は、ランキングの順位こそ3位が最高位だったものの、夏休み期間を通して安定した興行を続け、最終興収は40億円を突破するヒットとなったが、今作は果たして。 前作以上に“泣ける”作品としてSNSを中心にクチコミが広がっており、さらに公開初週から4週連続で入場者プレゼントの配布も決まっているなど、リピーター獲得に向けた下地が十分に整っている。主要な国々のなかでは一番遅い公開となったここ日本での興行成績が、現時点で15億5500万ドルを超えている本作の全世界興収にどこまで貢献できるのか、大いに注目が集まるところ。 また、前週のトップ3作品はそれぞれ2ランクずつ順位を落としている。3位となった『怪盗グルーのミニオン超変身』(公開中)は、累計動員190万人、興収24億円を突破。4位の『キングダム 大将軍の帰還』(公開中)は8月1日の段階でシリーズ4作連続での興収50億円突破の快挙を達成。週末までの公開24日間で累計動員365万人&興収54億円を突破している。 6位に初登場を果たしたのは、SnowManのラウールが主演を務め、丹月正光の同名コミックを実写映画化した『赤羽骨子のボディガード』(公開中)。デイジー・エドガー=ジョーンズやグレン・パウエルら注目キャストが集結した『ツイスターズ』(公開中)は初登場8位となり、「コードギアス」シリーズの新作アニメを4幕に分けて上映してきた最終作『コードギアス 奪還のロゼ 最終幕』(公開中)は10位スタートとなった。 以下は、1~10位までのランキング(8月2日~8月4日) 1位『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』 2位『インサイド・ヘッド2』 3位『怪盗グルーのミニオン超変身』 4位『キングダム 大将軍の帰還』 5位『デッドプール&ウルヴァリン』 6位『赤羽骨子のボディガード』 7位『もしも徳川家康が総理大臣になったら』 8位『ツイスターズ』 9位『あのコはだぁれ?』 10位『コードギアス 奪還のロゼ 最終幕』 今週末は、山口つばさの同名漫画を眞栄田郷敦主演で実写映画化した『ブルーピリオド』(8月9日公開)、国民的アニメ「クレヨンしんちゃん」の劇場版第31作となる『映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記』(8月9日公開)、テレビアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」の劇場総集編2部作の後編となる『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく! Re:Re:』(8月9日公開)などが控えている。 文/久保田 和馬