【MLB】パドレスは最終戦に負けた方が有利な可能性も “首位打者”アライズは欠場させる方が合理的?
ただ、不公平感が募るのは、パドレスやブリュワーズだけではないだろう。渦中のダイヤモンドバックスは、ダブルヘッダーにプレーオフ進出が委ねられる場合、メッツあるいはどちらかの球団がダブルヘッダーで連敗することが条件となる。しかし、どちらかのチームが1試合目にプレーオフ進出を決めた場合、2試合目は翌日から始まるワイルドカードシリーズの負担を考えても、控え選手中心の起用になるに違いない。仕方ないとはいえ、そうなればダイヤモンドバックスにとって不運な結末は避けられないだろう。 また、メッツとブレーブスへの負担も甚大だ。ダブルヘッダーを決行しなければいけない場合、メッツとブレーブスは最大7日間で8試合を消化しなければならない。特にメッツは、明日ミルウォーキーでのシーズン160試合目が終わってすぐにアトランタへ移動、そこでダブルヘッダーを戦い、再びミルウォーキーへトンボ返り、あるいは西端サンディエゴまで移動する可能性すらある。 結局のところ、ダブルヘッダーが回避され、ブリュワーズとパドレスが痛み分けというのが、最も球界全体にとっては丸く収まるシナリオかもしれない。ただ、ワイルドカードを争う3球団はもっと勝ってさえいれば、不利を被ることもなかったにもかかわらず、ブリュワーズとパドレスは紛れもない実力でアドバンテージを手にしている。この2球団のアドバンテージが弱まるのはかわいそうだという見方もある。 パドレスは大谷翔平と首位打者を争うルイス・アライズを含む、多くの主力を今日の試合では休ませた(結果的に5対0で勝利)。大谷の逆転三冠王への期待から注目を集めたアライズの欠場だが、明日の試合への出場を監督が明言した。しかし、パドレスとしてはアライズらを休ませる(そして願わくばダイヤモンドバックスに勝利してもらう)のが、ある意味で“合理的な”選択かもしれない。