「子どもの頃は偏食だった」松井玲奈が語る“お一人様コース料理”を楽しめるようになった“変化”
仕事の予定を5つ書く
――食べることが「楽しい」と思えるようになったのはいつ頃からですか? 大人になって、自分で自分の食べたい量を食べたい時に選択できるようになったくらいからでしょうか。 あとは、一人暮らしを始めて、自分で料理をするようになってからですね。とはいえ、料理なんてまったくできなかったので、近所のスーパーでいろいろな食材を買ってきて、ひたすらずっと煮込む鍋料理オンリーでしたが、好きなものしか入っていない自分だけのオリジナル鍋なので、毎日具材も味も違って楽しかったんです。 そういうところから、少しずつ食べることが楽しくなってきて、もっとこういうものを作ってみたいとか、外で食べたパスタがすごく美味しかったけど、食べきれなかったから、家で自分が食べられる量で作ってみよう、など工夫するようになりました。 ――「私だけの水槽」では、一人でコースディナーを楽しんだことも書かれていました。緊張するのかと思いきや、意外にゆったりと心安らぐ時間を過ごせたようですね。 そうなんです。もちろん、友達と一緒にご飯を食べるのも好きなのですが、誰かと一緒だと、その人に食べる速度を合わせないといけないと変に気を遣ってしまい、食事そのものを楽しめないこともあります。 その点、お一人様コース料理は、気楽に味わえる、大人だからこその贅沢な食事だと思いました。それにコース料理は、品数は多いけれど一品の量は少なめなので、「早く食べないといけない」という心理的負担が少ないように感じました。 ――大人になるとできることが増えますが、時間には限りがあり、全部をやりきることは不可能です。そんな中、松井さんはどのように優先順位をつけているのでしょうか。 最近は朝起きたときに、その日やりたいことを書くようにしています。使っている日記兼手帳の、日付欄の横にチェックボックスが5つあるので、そこにたとえば、「ここまでのメールは返す」「小説を書くためのアイデア出しをする」など、まずは仕事の予定を5つ書くようにしています。 「映画を観る」「編み物で帽子を完成させる」など、自分が好きでやりたいことは、仕事とは別欄に書いておき、時間があまったらそのときできるものを選択しています。予定達成できた時にチェックボックスに×を入れる瞬間がすごく幸せなのですが、5つ全クリできた日は「ちゃんと自分の決めたことができた」という達成感が得られて、「今日は充実した一日だった」と自分を褒められるので、おすすめです。 ――今年1月にご結婚されました。これまでとは違う忙しさもあるのではないでしょうか。 相変わらず自分らしく生活しているので、大きな変化はあまりないです。でも、犬が増えたことは大きな変化ですね。飼い猫のノヴァとルナのそれぞれの反応の違いも面白くて、今までは猫の話をよくエッセイに書いていましたが、今後は犬も登場するだろうなと(笑)。 猫がいる生活はいいものでしたが、犬もいる生活はもっといいものだったので、今後はそういった話も書いていけたらいいなと思っています。 衣装クレジット ジレ 104,500円、スカート 41,800円/ともにエズミ(リ デザイン)、カットソー 31,900円/プント ドーロ(ブランドニュース)、アクセ、靴/スタイリスト私物 ★問い合わせ先 ブランドニュース(プント ドーロ) 03-3797-3673 リ デザイン(エズミ) 03-6447-1264
相澤洋美