ボーナス50万円から社会保険料が「8万円」も天引きされた! 引かれすぎてる気がするけど計算間違い? 計算方法について解説
2023年も残すところあとわずかとなり、「もうすぐボーナス」という人も多いでしょう。ただ、額面と手取りの差にガックリした経験はありませんか? 天引き額のあまりの多さに、「計算間違ってない!?」と思うこともあるかもしれません。 そこで本記事では、ボーナスに対する社会保険料の計算方法について解説します。
ボーナスの社会保険料は給与計算と異なる
給与計算における社会保険料は、「標準報酬月額」をベースに算出されています。残業や休日出勤などがある人は毎月の給与額面は多少前後するかと思いますが、社会保険料(厚生年金保険、健康保険、介護保険、雇用保険、労災保険)は一定になっているでしょう。これは給与額に応じて定期的に決定される標準報酬月額を基に計算されているからです。 これに対してボーナスの保険料額計算には、標準報酬月額を使用しません。代わりに「標準賞与額」といって、税引き前のボーナス額から1000円未満の端数を切り捨てた金額に保険料率を乗じて、社会保険料が算出される仕組みとなっています。つまり、支給額にそのまま保険料率がかかるので、ボーナスが1万円増えれば、社会保険料もその分ダイレクトに増えるのです。 ■社会保険料には限度がある ただ、標準賞与額には上限が設けられており、厚生年金保険料は1ヶ月当たり150万円、健康保険料は年間累計額573万円となっています。ボーナス額に比例してどこまでも社会保険料が上がることはありません。
ボーナス50万円に対する社会保険料
それでは、ボーナス50万円にかかる社会保険料を具体的に計算してみましょう。対象者は東京都在住で介護保険第2号被保険者に該当するものとします。2023年11月時点における厚生年金保険料率は18.3%(被保険者負担分は9.15%)、健康保険料率は11.82%(5.91%)、雇用保険料率は0.6%です。 50万円×(9.15%+5.91%+0.6%)=7万8300円 上記の計算からも分かるように、ボーナスが50万円支給されたとしても、社会保険料だけで約8万円も引かれるようです。大きな負担を感じるのは当然ですね。