名匠の感性を受け継ぐ若きシェフ 「レストラン・ル・ムーリス・ アラン デュカス」
食の都・パリを牽引する名門ホテルのメインダイニングは、受け継がれてきた技術と革新的な感性を備えたスターシェフたちの“作品”に魅せられる場所。 【画像】ディナーコースは350ユーロ~。本日のメインの仔牛のソテー。 その優美なガストロノミーを皮切りに、今行くべきグルマンの旅を案内する。 4回に渡り、名門ホテルのメインダイニングとそのホテルをご紹介。
伝統を守りながら進化する新鋭シェフ
◆RESTAURANTLE MEURICE ALAIN DUCASSE(レストラン・ル・ムーリス・アラン デュカス) アラン・デュカスのDNAを受け継ぎ31歳でエグゼクティブシェフに就任したアモリー・ブウール氏。 「デュカスはフランスの伝統料理を継承するアンバサダーのような存在。“伝える”ために若い人材を積極的に登用し、自由な発想を応援してくれています」と話す。 地元の生産者をサポートしたいという思いから、使う食材のほとんどが国内産。 一方で調理法は様々な国のものを取り入れ、その一つが日本食。脂、塩、砂糖を極力抑え素材そのものの味を引き出す技術、魚の調理法、海藻の使い方など幅広く用いているという。 「盛り付けやお皿はあえて伝統とは違うものに」と、オードブルのカキはドライアイスのスモークに包まれて供されるという演出も華やかだ。 レストランの内装はヴェルサイユ宮殿の「平和の間」をイメージして造られ、2016年にフィリップ・スタルク氏によってアレンジされた。 艶やかなインテリアと、軽やかで大地を感じる料理とのミクスチャーがフランス料理の新たな風となっている。 このレストランを率いて3年を過ぎた感想をアモリー氏に聞くと「とにかく成長し続けた3年でした。 結果として以前と変わらず満席なのは嬉しいですね」。デュカスの愛弟子の進化をゲストも称賛している。 Amaury Bouhours(アモリー・ブウール) アラン・デュカスのレストラン「ル・ルイ・XV」で働き始め、ホテルなどで経験を積み2020年にル・ムーリスの店舗でエグゼクティブシェフに就任。 RESTAURANTLE MEURICE ALAIN DUCASSE(レストラン・ル・ムーリス・アラン デュカス) 所在地 228 rue de Rivoli, 75001 Paris 電話番号 01 44 58 10 55 営業時間 19:00~21:30 定休日 土・日曜