<ライブレポート>櫻坂46/女王蜂/フレデリックら出演【JAPAN JAM 2024 supported by au】4/28まとめレポ
ロッキング・オン・ジャパンが主催・企画制作する【JAPAN JAM 2024 supported by au】が4月28日、29日、5月3日、4日、5日の5日間にわたって、千葉市蘇我スポーツ公園で開催された。本記事では、初日となる4月28日の模様を一部レポートする。 その他の画像 午後1時、Buddies(櫻坂46のファン総称)の合唱による「overture」が、4月末とは思えないほど暑い日差しが降り注ぐ<SKY STAGE>に響き渡る。ペンライトの代わりに、腕をあげたりクラップしたりするなど、櫻坂46の単独公演とはまったく違う一体感が広がり、初見する観客たちも巻き込んでいく。彼女たちが【JAPAN JAM 2024】のステージに選んだ最初の楽曲は、グループ史上ダンスが最も激しいと言われる「承認欲求」だ。「マンホールの蓋の上」「Dead end」といったハードで疾走感のあるナンバーが続く。森田ひかるがセンターを飾ったこの3曲がほとばしったエネルギーは、一日中最も気温が高いこの時間の暑さをぶっ飛ばすほど凄まじく感じる。 続いて披露されたのは、これまで披露された3曲とは対極的となるセンセーショナルなバラード「五月雨よ」。歌詞のように雨は降らなかったが、どこからか微かな風がこのタイミングで吹き始め、燃え上っている心にやすらぎを与えてくれるよう。そして異国情緒漂う「泣かせて Hold me tight!」へと続けられた。 MCを経て一、二期生が一旦ステージをあとにし、パフォーマンスは三期生に任せることに。驚いたのは、披露する楽曲は三期生楽曲ではなく、彼女たちの研修期間中に課題曲となっていた「BAN」だ。これまで何度か三期生によって披露されてきた楽曲だが、パフォーマンスを観るたびに彼女たちが徐々にグループを自分たちのカラーで染めていると感服する。 終盤に差し掛かり、次の曲のイントロが流れるや否やジャンプし始めた客席。「Start over!」の合図だ。センター藤吉夏鈴が見せたミステリアスな表情とメンバーによる圧巻のパフォーマンスが沸かした熱量がラスト「何歳の頃に戻りたいのか?」へ続いていく。「五月雨よ」と同じ山﨑天がセンターを務めている楽曲だが、「五月雨よ」の心沁みるようなパフォーマンスから一変し、力強くストレートに訴えてくる。その表現力の幅に圧倒されないように、客席から悲鳴のような掛け声、振り付けに合わせたダンスなど感情の爆発が広がっていく。その情熱は、パフォーマンスが終わり、メンバーが次々と挨拶しステージを去っても、歓声に化して響き続けていた。 14時30分、女王蜂のショータイムだ。とある名作ロボットアニメを想起させるBGMの中でステージに上がったのはサポートメンバーのながしまみのり(Key.)、山口美代子(Dr.)とやしちゃん(Ba.)、ひばりくん(Gt.)。4人が幻想的な音を鳴らし始めると、ボーカルのアヴちゃんが登場。マイクスタンドからマイクを取ってスタンドを蹴り飛ばすという衝撃的なオープニングは、アヴちゃんのカリスマ性を一気に会場全員に感じさせただろう。1曲目の「HALF」から、音源よりさらに多様で変化自在な音域と声の表現幅を魅せた。 和風的な要素を感じる「火炎」では、<Give me fire/Light it up Baby 燃やしちゃうぜ yeah>の歌詞からひばりくんのギターフレーズが始まると、ファンが赤と橙色のジュリ扇をリズムに合わせて煽ぎ、まさに揺れている火炎のようだ。続いて「油」も、和のサウンドの上に狂気的なラップが加え、<返せ 返せ 借りたら返せ>のリリックに合わせて叫ぶファンも見られる。その後、タイトル通りパンチが効く「バイオレンス」といったキラーチューンが次々と投下される。 中盤に迎えたのはアニメタイアップ「メフィスト」。原作への理解が極めて深いと定評のあるこの曲だが、アヴちゃんの歌声を生で聴いたら、原作を知らない人でも、作品の中に秘めた揺るぎない決意を感じられるだろう。その余韻から立ち直る暇もなく「調子はどう?」とアヴちゃんに煽られて次の曲「BL」へ。 「Hey boys! Hey girls! Hey my babys!」のコールアンドレスポンスから始める「P R I D E」。そして新曲「超メモリアル」「01」が炸裂していく。名残惜しいところで、「続きはウチらの単独公演で」の一言だけ残したアヴちゃんは、マイクを投げつけてステージをあとにした。 キュートでポップなSEが流れる中、昨年強風のため【JAPAN JAM 2023】の出演がキャンセルとなってしまったフレデリックが<SKY STAGE>に登場した。リベンジの意気込みで最初の「スパークルダンサー」からフルスロットルで、サビに合わせて手を左右に揺らした客席は波のようにフレデリックという船とともに冒険へ旅立つ。 音を細かく刻むイントロから始まる「ディスコプール」と少し不気味で頭から離れないサウンドが特徴的な「他所のピラニア」を経て、MCで三原健司(Vo./Gt.)まだ正式にリリースしてない新曲をやると宣言すると、大歓声が沸く。「CYAN」と題されたこの曲は、まさにこの雲一つない青空の下にぴったりの一曲で、青春のエールソングだと感じる。モニターにもタイトル通り青緑色のフィルターがかかり、背中を押せるような力強いメッセージを込めた歌詞が次々と映されて心に直撃する。 ダンサブルな「銀河の果てに連れ去って!」「YONA YONA DANCE」で客席を踊らせまくってボルテージをさらに高めて迎えたラストは、定番のメジャーデビュー曲「オドループ」。サビ前に健司が「中毒性ある曲なのにサビの歌詞を忘れてしまった! 代わりに歌って!」と冗談まじった煽りで全員大合唱に。曲中もメンバーが演奏しながらステージの両側まで走り、会場の隅から隅まで“中毒”させて幕を閉じた。 Photo by JAPAN JAM 2024 ◎イベント情報 【JAPAN JAM 2024 supported by au】 2024年4月28日(日)、29日(月・祝)、5月3日(金・祝)、4日(土)、5日(日) 千葉・千葉市蘇我スポーツ公園 <セットリスト(4月28日)> ■櫻坂46 01. 承認欲求 02. マンホールの蓋の上 03. Dead end 04. 五月雨よ 05. 泣かせて Hold me tight! 06. BAN 07. Start over! 08. 何歳の頃に戻りたいのか? ■女王蜂 01. HALF 02. 火炎 03. 油 04. バイオレンス 05. メフィスト 06. BL 07. P R I D E 08. 超メモリアル 09. 01 ■フレデリック 01. スパークルダンサー 02. ディスコプール 03. 他所のピラニア 04. CYAN 05. 銀河の果てに連れ去って! 06. YONA YONA DANCE 07. オドループ