暴力問題で引退に追い込まれた北青鵬の今後 不祥事でクビになった先輩2人と同じ道を辿るのか
北青鵬はどこへ行く?
日本相撲協会が、後輩力士への日常的な暴行で幕内・北青鵬(22)に引退勧告を行ったのは2月23日のこと。監督責任のあった師匠の元横綱・白鵬の宮城野親方(38)も、委員から年寄へ2階級降格と20%の報酬減額3か月という重い処分が決まったが、 【写真を見る】先輩2人の後を追うのか(RIZINのオフィシャルサイトより)
「北青鵬はこれまで複数の兄弟弟子に暴行を働いていますが、1月以降に暴行を受けた力士の関係者が相撲協会に訴え、コンプライアンス委員会の調査結果として、2人の弟弟子への暴行があったことを公表しました。顔面、背中および睾丸への平手打ちや、ライターで殺虫剤スプレーに点火した火を体に近づけるといった暴行が公表されましたが、実際は、もっと壮絶な暴行を加えていたと言われています」(大相撲担当記者) 幼少期から相撲に打ち込み、角界最長身の204センチ、182キロの体格を持つ北青鵬。22歳の若さで、自らの不祥事によって相撲で金を稼ぐ道が閉ざされてしまったが、気になるのが今後の“進路”である。 「巨漢力士が多い角界でも、あの体から繰り出すパワーは魅力でした。1990年代までならば、いずれも不祥事で角界を去った元横綱・輪島の輪島大士さん、元横綱・双羽黒の北尾光司さんのようにプロレスデビューの道もありました。しかし、輪島さんは“どうせプロレスはショーだろ”という態度で臨んだため、師匠のジャイアント馬場さんから疎まれるようになり華々しいデビューから2年半ほどで引退。また、師匠とのケンカが原因で引退した北尾さんも、プロレス界でもトラブルメーカーになってしまいました」(プロレス担当記者) 幕内力士から転身し、「ミスタープロレス」と呼ばれた天龍源一郎のような成功例はレアケースだ。最近のプロレス界、それもトップクラスのレスラーで力士から転身した選手はいない。 「ましてや各団体ともコンプラが厳しいので、不祥事力士など、お呼びではありません。そうなると、北青鵬と同じように不祥事で引退に追い込まれた元幕内力士が活躍する格闘技団体、『RIZIN』のリングが最適だと思います」(格闘技業界関係者) 2003年のおおみそか、元横綱・曙(54)が格闘技イベント「K-1」のリングでボブ・サップ(50)と対戦し格闘家デビュー。その試合の瞬間視聴率は最高で43.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、NHKの裏番組「第54回NHK紅白歌合戦」の視聴率を超え話題になった。 当時、テレビ放送の視聴率や選手の引き抜き合戦などでK-1としのぎを削っていたのが格闘技イベント「PRIDE」である。PRIDEは2007年に事実上、消滅したが、その運営会社の代表を務めていた榊原信行氏がCEOとなり、15年に新たな格闘技イベント「RIZIN」が立ち上げられた。