40代だからこそ悩む「恋愛格差問題」キャリア・収入etc.
ちやほやされたころの呪縛は根深い
格差を気にするのは、自分のアイデンティティを、どこか狭いところで持ちすぎている人に起こりやすいんだと思います。40代ともなれば、その価値観の中で過ごしている時間も長くなるので当然といえば当然。でも、これって、実は危険な考え方だとお気づきでしょうか。切り口次第では自分が格下にもなったりするのに、自分が格上に見える切り口でしか物事を見ていないということなんです。いくらあなたの年収が数千万円ある美女であったとしても、40オーバーならば、年収400万円で20代の女性のほうが婚活市場においてはよっぽど価値が高い。 そもそも、女性は男性に比べて、自分の価値を勘違いしやすい。40代こそそれを常に意識しておくべきだと僕は考えます。それは、女性はもれなく“若い”というだけでちやほやされた年代を通ってきたから。ピチピチとした女性はそれだけで持ち上げてもらえますし、ハイスぺイケメンと付き合える可能性だってなくはない(本命か遊びかは別としても)。それゆえ、本来の自分の価値を知るスカウターがバグってしまいがちです。そんな、若かりしころの感覚をずーっと引きずって、自分の市場価値を勘違いしたままと見受けられる大人の女性、男性側から見ると多いと感じます。 一方、男性はそういう時期がほぼない。だって、若かろうがオジサンだろうが、何かを超頑張るか、超お金払うかしないと可愛い女性といい感じにはなれないんですから。そこに幻想がないので、女性に対する目もシビアです。 もしあなたがお相手の格を気にするなら、この女性ならではの妄想に囚われているかもしれません。正直、ちょっとは痛い目を見ないと目が覚めないと僕は思っています。
自分軸で相手をリスペクトができるかどうか
そもそもですが、そんな格にとらわれている相手とお付き合いしたい男性がいると思いますか? 人を見る目があるハイスぺ男子は女性をいろんな角度から見ているもの。そういう人は、相手の職業が会社員だろうと、売れない芸人だろうと、リスペクトできるポイントがあるかどうかを見ています。自分軸で相手を見られるかどうか。世間一般のものの見方から離れて、相手のほうが自分より上と感じる点を探すことは、実はできる男女はみんなやってることなんです。 あの大谷翔平選手だってそう。ワールドワイドで活躍する1000億円プレイヤーでイケメン、人柄も素晴らしい彼ですから、ハリウッド女優でも石油王のご息女でも選びたい放題のはず。でも、元プロスポーツ選手の日本人女性をパートナーに選んだ。かつてのチームメートから「大谷選手こそ彼女と結婚できてラッキー」だといわしめるくらいの女性ですから、人を見る眼も選び方も超一流ですよね(見た目も美しいかたですが)。大谷選手自身も相手に格差を感じさせなさそうですし、まさに「格差問題」を一掃するお手本カップルです。 では、逆に自分のほうが格下だと思ったら? そんなことに気にもむのではなく、むしろラッキーだと思ってほしい。 格上の男性と付き合えるなら「こんな素敵な人と付き合えたなんて、ラッキー! 彼に似合う女性になれるようにもっと頑張ろう!」と思えばいいんです。注意点とすれば、自分が格下だからといって、いきなり全力ではいかないことくらいでしょうか。へりくだって頑張りすぎても、続きません。少しずつパワーを出していくのが長くお付き合いを続けるコツです。そのほうが、いきなりアクセルを踏みまくってトップスピードでぶつかってくるより、長くいい関係が続きそうで相手は安心してくれます。 その人を「いろんな角度から見て」リスペクトできるか。その気持ちを常に相手に表せるか。そうすれば、いくら傍目に格差があろうが、外野からのヤジだって二人を祝うBGMになるはずです。今回は少々お説教モードになりましたがご容赦を。心の視野を広げる気持ちが持てたあなたに贈る、今回の格言はこちら。 「格差」とは狭い世界でのガヤ 幸せな二人にはただのBGM
イラストレーション/いいあい 取材/佐倉 光