定員割れの大学を横目に伸び続ける「立命館大学」 背景にあったOB・OGの愛校心
同窓会のホームぺージに「仕事110番」の設置を
学生、若年社員は中高時代に個別指導塾で指導を受け、また大学でもキャリアカウンセラーとの個別面談で助けてもらっていた人が大勢いる(立命館では年間2万回を超す)。 しかし、会社のなかでは相談しにくい場合が多い。まず相手が忙しいのもあるし、上司は人事考課者であるので弱みを見せたくない。転職相談なら、社内では無理だ。社外の信頼できる人に相談できればと思っている。他方、長年企業、官庁等で働き、60歳、65歳で定年になった方で、まだまだ社会に貢献したいと思っている方は多い。同窓会が相談員を募集したら、多岐にわたる経歴の方々が志願してくれるだろう。それをつなぐのが「仕事110番」だ。 同窓会ホームページの1ページ目にバナーを作る。そこをクリックすると、志願した方の経歴や得意の相談項目などが一覧になっている。自分の業界や悩みに合いそうな人にアプローチする。安い時給でいいし、半額を同窓会が補助してもいい。相性がよければ、継続的なメンターになる。ホームページが両者仲介のプラットフォームになる。同窓会への帰属意識も高まる。 なお、これを一同窓会のみならず、もっと大規模に企業の連合体や経済団体で行えば、日本の人材育成の大きなフレームになるのではないか。
西山昭彦(立命館大学客員教授)