今すぐできる! 「生理&PMS」の悩みを軽減する方法6 【専門家解説】
約95%の女性が経験していることがわかったのが生理による不調。そこで生理痛やPMSを和らげるセルフケアを予防医療コンサルタントの細川モモさんにASK。2万人のデータを収集し、生理痛に関する国際論文も出している細川さんならではのメソッドは必見!
教えてくれたのは……細川モモさん 細川モモ(Momo Hosokawa)/予防医療・栄養コンサルタント。一般社団法人ラブテリ代表理事。International Nutrition Adviserの資格を取得した後、日米の専門家チームによる「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を発足。女性のヘルスリテラシー向上のために大規模調査を行ない、集計データやそれに基づく考察を情報発信している。著書に、2万人の日本人女性の生理について調査した結果をまとめた『生理で知っておくべきこと』(日経BP)がある。
そもそもなぜ、生理痛やPMSになる?
生理痛の原因は複数あるが、子宮内膜が剥がれる際に分泌されるプロスタグランジン(陣痛を起こすホルモンでもある)という物質が子宮収縮作用を伴うことから痛みが生じやすく、プロスタグランジンの量や感受性により生理痛が起こると考えられている。 また、経血の量が多いほど子宮にかかる圧力が増え、 痛みを感じやすい傾向が。一般的にエイジングとともに経血の量は減っていく傾向にあるので、30代後半になると生理痛は緩和されることが多い。 その一方で、PMS(月経前の心身に起こる不快症状)は、女性ホルモンの分泌が乱れやすくなる30代中盤から重くなる人が増える印象も。なお、重い生理痛やPMSにはほかの病気が隠れているケースもあるので、気になる症状が続く場合はクリニックを受診して。
生理&PMSケア TIPS1:朝からしっかり食事をする
体温が低いと血液の流れが滞り、滞ったところに炎症や痛みを誘発するプロスタグランジンが凝縮される傾向が。特に、骨盤内にプロスタグランジンが溜まってしまうのは避けたいもの。 体温を上げる基本といえば1日3回しっかり食事を摂ること。食べ物を分解する際に生じる食事誘発性熱産生(DIT)を味方にすることが有効だ。また、月経異常、 PMSの引き金となる女性ホルモンの乱れをセーブするためにも、適切なカロリー摂取は不可欠。 なお、働く女性の約4割は朝ごはんを抜いているというデータも。寝ている間に下がった体温を上昇させ、“生理痛を寄せつけない”体を維持するためには、特に朝食を摂ることがマスト。