西山女流3冠 女性初の棋士へ王手「最後は悔いのないように挑みたい」来年1月、柵木四段に勝てば決定
将棋の西山朋佳女流3冠(29)が17日、大阪府高槻市の関西将棋会館で棋士編入試験第4局に臨み、試験官の宮嶋健太四段(25)に95手で勝利した。5番勝負で行われ2勝2敗。来年1月、柵木幹太四段(26)との第5局に勝てば女性として史上初めて四段昇段して棋士になる。試験官は四段昇段が遅い順に5人を選出する。 【写真あり】仲良し?ピリピリ?女流棋士が終結!秘話を紹介 「とにかく悔いのない形で指せればと。形勢は難解。結構細い攻めで、いろいろ受け方があるのかなと思っていた」。先手で、戦型は三間飛車。69手目、西山が盤面中央へ放った角。これが宮嶋を「読みの深さで完敗。本譜のように進むと受けが難しい」とうならせた好手。75手目には宮嶋陣へ斬り込んで寄せの形を築いた。 1974年、女流棋士制度が発足して50年。半世紀の節目に女性初の棋士へ王手をかけた。「泣いても笑っても最後。本局も要所でいい手が指せなかった。最後は悔いのないように挑みたい」。歴史の扉へ手をかけた第一人者は静かに決意を語った。 (筒崎 嘉一)