北朝鮮はチキンレースに「完敗」 南北和解に立ちはだかる4つの関門
最大の関門は「ミサイルと核」
北朝鮮は労働党創建70周年を迎える10月10日を前に国威発揚として長距離弾道ミサイル「テポドン3」の改良型を人工衛星と称して打ち上げる構えを見せています。人工衛星であっても、弾道ミサイル技術を使用した発射は国連安保理決議で禁じられています。強行すれば、国連の追加制裁は必至で、朝鮮半島の緊張激化は避けられません。 今回の合意では喫緊の危機を回避するため核もミサイルの問題も、米韓合同軍事演習の問題も、韓国の経済制裁解除の問題も、そして北朝鮮の人権問題も棚上げにされました。 南北対立の要因である肝心要の問題で折り合いが付かず、再び正面衝突になった場合、韓国側の「挑発すれば、容赦なく報復する」との威嚇に屈し、第1ラウンドでは腰砕けとなり、恥をさらす格好となった金第一書記がどう出るのか? 一難去ってまた一難です。 (辺真一/「コリアレポート」編集長)