会社から「定時退社しろ」と言われますが、仕事は多いままです。結局「持ち帰り残業」になっているのですが「残業代」は払ってもらえるでしょうか?
持ち帰り残業は断固拒否が正解かも
上司の命令で持ち帰り残業をせざるを得ない場合はまだしも、自主的な持ち帰り残業は残業代がつかないうえに、疲労のもととなるためやってはいけません。過去には英会話学校の女性講師が長時間労働でうつ病を発症し自ら命を絶ったことに対し、労災認定がなされた例もあります。 心身を壊してからでは遅いので、持ち帰り残業をしなくて済むよう業務量を調整してもらうか、埒(らち)があかないようならば労働基準監督署や労働法に強い弁護士に相談し、交渉を行いましょう。
自身が上司なら仕組みづくりも
自身が部下の労働量の調整を行う上司である場合は、定時退社だけに頼らない仕組みづくりも検討すべきです。 広島県「働き方改革取り組みマニュアル・事例集」には、ノー残業デーを全員が一斉に取るのではなく、メンバー個々人が別々の日を定時退社日に定めて運用する方法が紹介されています。これにより、チームの業務が止まらず、しかも気兼ねなく確実に定時退社することが可能です。 ほかにもできる工夫はあるはずなので、社会保険労務士などの専門家に相談してみましょう。 出典 厚生労働省長野労働局 労働時間に関する相談 連合総合生活開発研究所 「勤労者の仕事と暮らしについてのアンケート」調査報告書 広島県『働き方改革取組マニュアル・事例集 「取組アイデア編」』 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部