サンパークで公開訓練 心肺蘇生やAEDで応急手当て【山陽小野田】
救急医療週間(8~14日)にちなみ、宇部・山陽小野田消防局(杉本秀一消防長)は12日、AED(自動体外式除細動器)設置救急ステーション設定事業所のおのだサンパークで公開型救急訓練を実施した。心肺が停止した来店者に対し、従業員が心肺蘇生やAEDを使った応急手当てを施し、救急隊に引き継いだ。 適切な119番通報や応急手当て、救急隊の誘導と支援など、同ステーションとしての活動内容を検証する場として毎年、管内の認定事業所で開催している。 同店を運営する小野田商業開発(藤田敏彦社長)、同消防局から計25人が参加。来店客が胸の痛みを感じて突然倒れ、一緒にいた人が総合インフォメーションに助けを求めた、という想定で行われた。 インフォメーション担当の女性従業員の一人がすぐに119番通報。もう一人は心肺停止を確認すると心肺蘇生法を試みた。警備員は持参したAEDを作動させるなど従業員が連携して救命活動に当たり、通報を受けて駆け付けた救急隊員に引き継いだ。 訓練の様子を大勢の来店客も遠巻きに見守り、救急隊員の「強く速くたゆまなくが心肺蘇生の基本。胸が5㌢ぐらい沈む強さで押し下げ、力がいるので一人2分間を目安に交代して」などのアドバイスに耳を傾けていた。 講評では榎原英樹警防課長が「きびきびと役割分担をして救命活動に当たっていた。店内は買い物客でにぎわっていると考えられるので、大きな声で互いの意思疎通を図るように」とアドバイスした。 この日は救急車両を展示し、啓発グッズを配りながら救急車の適正利用や的確な通報も呼び掛けた。 小野田商業開発の野口嘉一専務は「店には年間450万人が訪れる。急に倒れたり、エスカレーターから落下するようなことも起こりうるので日頃から連携を徹底するなど万一に備えたい」と気を引き締めた。