生命の美に目を凝らす 「日本画☆動物園」開幕 砺波市美術館
砺波市美術館の企画展「日本画☆動物園」(同館、富山新聞社、北國新聞社主催)は21日開幕した。犬、猫、象、虎、鳥などを題材にした絵画43点が展示され、来場者は愛らしい表情や躍動感あふれる姿に生命の美しさを感じた。 展示は肉食動物、霊長類、草食動物、野生の姿・戯画、鳥類、愛玩動物の6エリアで構成する。現代日本画の専門美術館である郷(さと)さくら美術館(東京都目黒区)のコレクションから動物をテーマにした22作家の作品を展示した。 象を描いた「森の家族」では、身を寄せ合うように密林を進む群れの悠然とした姿や生い茂った草木を捉えた細やかな筆致に、来場者が目を凝らした。 南砺市の笠原しのぶさん(62)は、縦1・8メートル、横7・2メートルの大画面に筆を走らせた大作を見つめ「象の大きさを感じられて、動物園やテレビで見られない自然な姿がすてきだ」と話した。 ギャラリートークでは、郷さくら美術館の滝口紫苑学芸員が滑川市出身の下田義寬氏が描いた作品「疎林(そりん)」を紹介し、「金箔を細かく砕いた『金砂子』が全体にちりばめてある」と画面の工夫を伝えた。 開幕式では白江勉砺波市教育長が夏野修市長のあいさつを代読し、山田順子市議会議長が祝辞を述べた。 会期は11月4日まで。入場料は800円、高校生以下・障害者(介助者1人を含む)は無料。