「”吉村知事の万博”に見える」来年の大阪・関西万博 大阪府・吉村知事の”迷言”は「疲れと協会の発信不足」府政関係者が記者に語った”ウラガワ”
開催まであと1年をきった大阪・関西万博。しかし、会場建設費や運営費が増えたり、“万博の華”と呼ばれる海外パビリオンの建設が遅れるなど、課題は山積みです。そんな中、万博を推進する立場である、大阪府の吉村洋文知事の「発言」に注目が集まっています。批判につながる発言もある中、府政関係者が語った”見立て”とは・・・。 【画像を見る】目玉の部分など傷が付いたミャクミャクの様子は?
「ミャクミャク」破壊は”反対派の仕業”?
大阪市役所の正面玄関前に置かれている、万博の公式キャラクター「ミャクミャク」のモニュメント。去年11月に設置され、幅約3.3m、高さ約2m、623万円あまりの予算がかけられています。 その「ミャクミャク」像に、3月13日の朝、何かでえぐられたような大きな傷がついているのが見つかりました。大阪市は故意に傷つけられたとみて、すぐに警察に対し器物損壊の疑いで被害届を提出。そして、吉村知事はこの日このように発言しました。 (大阪府 吉村洋文知事) 「万博に対して反対の意見というのがあったとしても、こういった暴力行為、犯罪行為はぜひ控えていただきたいと思います」 これに対し、記者から・・ (記者) 「まだ反対している人がやったかどうか分かっていないのでは?」 (大阪府 吉村洋文知事) 「公共物において、ああやって、すごく強い意志がないと、なかなかあそこまでの傷をつける行為っていうのはできないと思います。もちろんどういった方がやったかはわからないけども、普通に考えたらミャクミャクっていう万博の象徴ですから、万博に対してよく思ってないという意図があった可能性が高いですよね。どういった方が犯人かは分かりませんけど、そういったことはやめてもらいたいと思います」 「万博に対して反対の意見があったとしても」と、犯行を反対派だと決めつけるかのような発言をし、直後に「どういった方が犯人かは分かりませんけど」と”予防線”を張った吉村知事。
捜査の結果「酒飲み終電逃し…イライラ」していた男性を書類送検
では、警察による捜査の結果はどうだったのか。約1か月後の4月19日、警察は大阪・寝屋川市の男性を器物損壊の疑いで書類送検しました。男性は、「ミャクミャク」のモニュメントを近くにあった立て看板で複数回叩いて傷をつけた疑いが持たれています。そして、警察の調べに対し、次のような趣旨の話をしたということです。 (書類送検された男性 ※警察の調べに対し) 「傷つけたことは間違いない。当時酒を飲んで終電を逃して、イライラしていた」 少なくとも、直接の犯行動機に「万博に反対していたかどうか」は関係無かったことが明らかとなったのです。この結果に吉村知事は・・・ (大阪府 吉村洋文知事 4月22日の囲み取材) 「僕自身が、もちろんその可能性もあるけれども、酔っ払いの可能性もあるし、どういう可能性か断定はできないけれども、どんな理由があってもこれは犯罪は駄目だというのが申し上げたところです。ですので、断定したものでもないし、その可能性すら触れるなというのは僕はちょっと違うんじゃないかなと思ってます」