中畑清氏 スポーツ界よ来年も明るくあれ…
【キヨシスタイル!】元日から能登半島地震に見舞われた2024年。暗いニュースで幕を開けた一年をスポーツの力が救ってくれたような気がする。 まずは何と言っても大谷翔平だよね。ドジャース移籍1年目。開幕前に結婚のニュースでお祝いムードにしてくれてさ。2度目のトミー・ジョン手術のリハビリ期間で打者に専念したシーズンに54本塁打、59盗塁。史上初の50―50達成なんて凄すぎる。 夏はパリ五輪だね。日の丸を背負った選手が頑張ってくれた。陸上女子やり投げで北口榛花がフィールド種目で日本女子選手初のメダルとなる金メダルを獲得したのをはじめ金20、銀12、銅13。日本は海外大会では最多の45個のメダルを獲得した。 五輪が終わったら、また野球だ。ドジャースがポストシーズンを勝ち上がって大谷が悲願のワールドチャンピオンに輝けば、日本ではセ・リーグ3位のDeNAが見事な下克上日本一を達成。3勝2敗で迎えたソフトバンクとの日本シリーズ第6戦、私が始球式に続いてテレビ中継の解説をさせてもらった試合でドラマが完結した。初代監督をさせていただいた球団。放送ブースで最高の瞬間に立ち会わせてもらった。 オフには5球団の監督が交代。阪神・藤川球児、中日・井上一樹、オリックス・岸田護、楽天・三木肇、西武・西口文也の新監督が誕生した。それぞれどんな色を出してチームを立て直していくか。 4年ぶりのリーグ優勝を果たしながら日本シリーズに進めなかった巨人は積極的な補強策を展開。中日で今季セーブ王に輝いたライデル・マルティネスを獲れば、ソフトバンクからFA宣言した甲斐を獲得。阿部監督にとって来季は言い訳が利かないシーズンになる。 二刀流に戻る大谷は来年3月、カブスを相手に東京ドームで開幕を迎える。大谷は開幕当初は打者に専念するようだけど、ド軍・山本由伸、カ軍・今永昇太の登板は期待できる。カ軍・鈴木誠也の去就は気になるけど、ぜひ元気な姿を見せてもらいたいな。 来年も野球、スポーツが明るい話題を提供してくれる年であってほしい。読者の皆さん、一緒に応援しましょう。良いお年をお迎えください。(本紙評論家・中畑 清)