高浜町元助役へ「最大限の配慮」 金品受領、福井県職員が証言
関西電力役員や福井県幹部らが同県高浜町の元助役・故森山栄治氏から金品を受け取っていた問題で、市民オンブズマン福井は30日、県職員らを対象とした県の調査報告書資料の精査結果を公表した。聞き取り調査に職員が「県庁内では(森山氏に)最大限の配慮をしなければならない雰囲気があった」などと証言。オンブズマンは森山氏と県職員との間のゆがんだ関係を指摘した。 オンブズマンの大久保公夫幹事は同日の記者会見で「森山氏の不当な支配に長年、県が屈していた」と述べた。 県は2019年に報告書を公表したが、ほぼ黒塗りで、オンブズマンが不開示処分取り消しを求めて提訴。処分を違法だとする昨年11月の名古屋高裁金沢支部判決が確定し、2月に開示された。 調査は森山氏との関係や金品授受の有無を質問。森山氏に関し「部長に対してはどう喝していた」「昔は『森山天皇』と言われていた」との回答があった。「純金小判と商品券を受け取った。すぐには中身を確認せず、袋ごと渡されて持って帰った」など、金品受領の詳細を振り返る職員もいた。