米金融当局、「生前遺言」の審査結果発表-大手4行に改善命じる
(ブルームバーグ): 米金融当局は21日、経営破綻後の事業整理の道筋を示す「生前遺言」の審査結果を発表し、米銀大手4行が提出した計画書について改善を命じた。
米連邦準備制度理事会(FRB)と米連邦預金保険公社(FDIC)は共同声明で、JPモルガン・チェースとバンク・オブ・アメリカ(BofA)、ゴールドマン・サックス・グループ、シティグループの計画書はいずれも「不備(shortcoming)」があると指摘した。
バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)とウェルズ・ファーゴ、ステート・ストリート、モルガン・スタンレーの計画には不備はなかったとしている。
BofAとゴールドマン、JPモルガンはコメントを控えた。
シティは「当局が指摘した問題に全力で対応する」とし、「この重要な取り組みを支える必要な投資」を行い、「税金や金融システムに悪影響を及ぼすことなく解決できると確信している」と資料で説明した。
FRBとFDICはシティの計画を巡り意見が分かれた。FDICはシティの問題を「欠陥(deficiency)」と見なし、より厳しい認定を下した。両者の見解が食い違ったため、シティは「不備」とされた。
不備が見つかっても銀行側にペナルティーが科されるわけではない。当局は4行それぞれのデリバティブ(金融派生商品)への対処方法に問題があると判断した。
原題:Fed Faults Living Wills of BofA, Citi, Goldman and JPMorgan (2) (抜粋)
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Benjamin Bain