【高校サッカー選手権】山梨学院キャプテンMF山田逞人「感謝しかない」「日本一になれるように頑張りたい」
11 月9日、第103回全国高校サッカー選手権山梨予選決勝が行われ、東海大甲府と対戦した山梨学院高等学校が2-1で勝利を収め、2年ぶり10回目の選手権出場を決めた。 【フォトギャラリー】山梨学院高等学校vs 東海大甲府 「(怪我で試合に出られず)自分が何もできなくて申し訳ない気持ちもあるんですけど、自分のためにって、こうやって勝ってくれて、点を取ってくれて本当に感謝しかないです。もし、ここで負けちゃってたら、怪我の状況を考えると、残りのリーグ戦も出られなかったので」とチームメイトや家族らが喜びを分かち合うスタジアム前の広場で、キャプテンMF山田逞人は県代表を勝ち取った仲間に感謝した。 FWオノボフランシス日華のゴールで先制した山梨学院だったが、47分、東海大甲府のFW勝見周也に同点弾を浴び、試合を振り出しに戻されてしまう。しかし、68分に山田とはプライベートでも仲の良いというFW小河原瑛太がゴールを決め、山梨学院は2年ぶりの全国を勝ち取った。 「『試合前に点を決めたら逞人のところに行くよ』とて言ってくれて。一番仲が良い瑛太が決めてくれたことは、本当にうれしいです」 かくしてチームメイトが選手権出場権を獲得してくれたことで、自らの希望が繋がった山田だが....。 「怪我をした瞬間は、『あっ痛っ。なんやこれ?』みたいな感じだったんですけど、病院に行ってレントゲンの写真を見たときは絶望でした」 診断は『第5中足骨骨折』。いわゆるジョーンズ骨折と言われるものだった。「自分はずっと怪我で大事な場面で出られてなくて。本当に選手権前までだいぶ(コンディションを)上げていて、スタメンで100パーセントの状態で全国大会に行けるぞって思っていたのに初戦の練習中に怪我をしちゃって。ただ、本当にありがたいことにトレーナーの茂木(勇人)さんがすぐに病院に連れて行ってくれて。骨折がそこでわかって、怪我をしてから5日後に手術をすることができました」。その甲斐もあり、山田はすでにリハビリを開始し、年末までには回復の見込みだ。 今はとにかく希望を持って怪我と向き合い、戦うしかない。 「早く怪我を治して、選手権前までに調子を取り戻したいです。きつくてちょっとしか出られない可能性もあるんですけど、それでも背中で見せられたらと思います。チームとしてはこの1年間全国優勝を目標にやってきたので、自分の力を少しでも発揮して、日本一になれるように頑張りたいです」と全国大会に意欲を示す山田。 諦めない気持ちがある限り、希望が途切れることはない。山田が今冬の全国の檜舞台で躍動する姿に期待したい。 (文・写真=西山和広)