百田尚樹氏がやり玉 マスコミの“壁耳取材”はルール違反?
ネット上では「盗聴だ」など批判する声
一方、“壁耳”が卑怯だとの意見もネット上にはあふれています。当の百田氏だけでなく、「盗聴だ」との意見も少なくありません。ただ、今のところ、“壁耳”自体を直接違法とする法的根拠はどうやらないようです。政治記者は正規の入館証を持って国会や自民党本部に出入りしており、廊下に居ること自体を規制することも現状では困難でしょう。全国紙のベテラン記者は「本当に記者に聞かせたくない場合はドアの前からも立ち去るよう、職員に言われます。それに何より、真の意味での密談をすぐ外で記者がうろついている場所で開くはずはありません」と言います。 ある全国紙ではかつて、会合開催が予定されている部屋に事前に忍び込み、録音機を密かに仕掛けて退社処分になったケースがあります。これは完全に、取材のルールを踏み外しており、「盗聴」そのものです。しかし、百田氏らをめぐる今回のケースは、長年、持ちつ持たれつでやってきた政治とマスコミの延長線上での出来事にすぎなかったと言えるでしょう。