わずか360gだった命が、こんなにも大きくなって 盲目で脳障害を持つ子猫が成長 我が道を行く“大人にゃんこ”に
わすか360gだった命が、こんなにも大きくなってくれた…。そんな喜びを噛みしめながら日々、愛猫こもちくんの成長を見守っているのは、飼い主ちぼさん。 【写真】初めて抱っこをして目を見た時…焦点が合わない様子を見て、目が見えていないことに気づきました こもちくんには脳障害があり、わずかに光を感じられるくらいの視力。ちぼさんは、こもちくんが“自分らしい日常”を謳歌できるよう、日々、愛情を注いでいます。
野良猫が産んだ子猫を保護
こもちくんは、野良の母猫・おもちちゃんが産んだ子。ある日、おもちちゃんは子猫たちと共に、ちぼさん宅の庭に現れたそう。こもちくんは、おもちちゃんに咥えられて移動したようでした。 きょうだいより、ひと回り小さいこもちくんを見て、ちぼさんは保護を決意。体にはノミ・ダニがいましたが、幸い怪我などは見られませんでした。 しかし、初めて抱っこをして目を見た時、焦点が合わない様子を見て、ちぼさんはこもちくんの目が見えていないことに気づきます。 「こもちゃんも何がなんだか分からなかっただろうけど、怯えることはなく、部屋を走り回ったり、クルクル回ったりしていました」 そこで、ちぼさんはこもちくんが生活しやすいよう、できるだけ床に物を置かないようにし、家具も危なくない形状の物に買い替え。家具の配置は変えないように意識するなど、こもちくんファーストな日々を送るようになっていきました。
てんかん発作との付き合い方に悩む日々を乗り越えて
優しい配慮を受けながら、こもちくんはスクスクと成長。しかし、1歳になる前、予想外の出来事が。てんかん発作のようなパニックを起こしたのです。 以降、ちぼさんは突然起こる発作への対処法に悩むように。動物病院で相談をしたり、SNSで似た境遇の人と話をしたりしながら、なんとか自分たちなりの乗り越え方を築き上げてきました。 発作後には、体に上手く力が入らなくなることも。しかし、そうした時でも、こもちくんは懸命に歩こう、生きようと心に刺さる生命力を見せ、回復してくれました。 「こもちゃんは、その日の調子によって、クルクル回ったり音やニオイに、ものすごく敏感になったりすることもあります。でも、音や気配を察知して、上手に過ごしています」 こもちくんは、ご飯やトイレなどの時に姿勢を保つことが苦手。そのため、ちぼさんは毎食、お皿を持って食事をサポートします。 「その日によって、食べやすい高さがあるみたい。トイレは、自分で近くまで行くけれど入りはしないので、人間が入れて体を支えています」 しかし、こもちくんは何でも自分でやりたい、芯の強い性格。トイレ時、タイミングや支え方が気に入らないと、お怒りモードになってしまうため、ちぼさんにとって、快適なトイレのサポート法は永遠の課題となっています。