用水路に転落した高齢者、力を合わせて救助 ランニング中の津山商高(岡山県津山市)テニス部、現場にいた大人と
岡山県津山市一宮の用水路に電動車いすごと転落し、動けなくなっていた市内の男性(72)を現場にいた大人と津山商高(同市山北)の男子テニス部員が力を合わせて救助した。 津山署によると、男性は7月12日午後2時半ごろ、車いすの操作を誤って用水路(幅約1メートル、深さ約60センチ)に転落。介護福祉士前田麻美さん(47)=同市=が助けようとしたが、1人ではどうにもできなかった。 ランニング中に通りがかった部員6人は困っている前田さんに気付き、1年杭田翔馬さん(16)が「どうしたんですか」と声をかけた。2年谷口陽彦さん(17)の指示で用水路からの引き上げや警察の誘導係など役割を分担。後から加わった大人と靴がぬれるのも構わず用水路に入り、車いすを持ち上げて男性を助けた。 男性に大きなけがはなかった。杭田さんは「前田さんが困っているのを見て体が動いた」、谷口さんは「今後も誰かのために積極的に動けるようになりたい」と話した。 署は10月下旬、前田さんと部員ら救助に関わった9人に県善行賞を贈呈。安原卓志署長は「勇気ある行動」とたたえた。 他に表彰されたのは次の皆さん。(敬称略) 森山翔太、筧智也、木下翔琥、山下颯太(津山商高1年)美甘和伯(津山市椿高下)長尾国博(真庭市中)