アトピーの治療に特化した小学校、韓国で高い満足度…村の再生にもひと役
【06月10日 KOREA WAVE】韓国忠清南道錦山郡錦山邑(チュンチョンナムド・クムサングン・クムサンウプ)から山道を北に16km走って到着した郡北面上谷里上谷(クンブクミョン・サンゴクリ・サンゴク)小学校。全校生が32人の「ミニ小学校」。幼稚園生6人、1年生5人、2年生4人、3年生5人、4年生2人、5年生7人、6年生3人がすべてだ。 1937年4月20日に上谷簡易学校設立認可後、1942年3月31日に上谷公立国民学校に昇格した。上谷小学校は4月20日に開校88周年を迎えた歴史と伝統がある小学校だ。 上谷小学校は2000年代後半、生徒数が減って廃校の危機に陥ったこともあった。 ところが、錦山郡は2010年、郡北面上谷里を「アトピー自然治癒希望村」として再生させた。同年、忠清南道教育庁は上谷小学校を「自然の中のアトピー安心学校」に指定し、2015年には黄土機能を備えたアトピー特性化学校に改築した。 以後、上谷小学校は韓国で「アトピー安心学校」として知られ、廃校の危機から脱出、人口5万人崩壊を目前にしている錦山郡の「人口守り」として一役買っている。 ◇授業は午前9時20分に開始 32人の全校生のうち21人(65.6%)がアトピー性皮膚炎を患っている。生徒らはアトピーを治すため、親や祖父母から離れて生活している。 自然治癒希望村から学校までは遠いところでも200m余りに過ぎず、登下校中の子どもたちの交通事故を心配しなくても良い。上谷小学校は距離が遠い子どもたちのための通学バスを運行している。 この村は清浄地域で、四季を通じて子どもたちが思う存分遊ぶことができ、保護者たちに好評だ。学校給食は無抗生剤韓牛プルゴギ(焼き肉)と環境にやさしいもち米ご飯、環境にやさしい玄米ご飯など環境にやさしい献立が提供される。 上谷小学校の授業は午前9時20分に始まる。アトピーで眠れず、遅く登校する子どもたちのための配慮からだ。生徒数は少ないが、異なる学年の生徒を同じ教室で教える複式授業はせず、スマートパッドで個人別に授業をする。放課後には補習もある。 そのため、子どもたちの学校生活に対する保護者たちの満足度は非常に高い。 2年生のイ・ジュアさん(8)は「同じクラスの友達は少ないが、先生が親切で環境にやさしいメニューを提供しているので、学校生活が楽しい」と話している。 保護者のユ・ウンヨンさんは「2人の子どもがアトピー性皮膚炎を患い、フィリピンなどさまざまな所で学校に通ってみたが、上谷小学校のように子どもたちのケアがうまくできる所はなかった。村から学校まで距離が近く、子どもたちに対する先生たちの配慮もまた格別で、よりいっそう信頼できる」と明らかにした。 クォン・ジェヨン校長は「子どもたちにオーダーメード型給食の提供はもちろん、授業を1対1で進めるため、生徒の学力が都市に比べて劣らない」との見解を示した。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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