MINGYU「SEVENTEENは今からがスタート」

　SEVENTEENコールでアンコールをリクエストし始めたCARATたち。すると会場のあちこちから9周年を祝う韓国語のバースデーソングが。最後には会場が一体となって歌い、モニターは早々にアンコールへのVCRへと切り替わった。本編中のMCやコメントなどは比較的あっさりとしていた印象だったが、そこには「記念日になるべく長い時間を過ごしたい」という気持ちがCARATだけではなくメンバーにもきっとあったのだろう。 　ステージ裏で13人でギュッと集まって座る様子がモニターに映り、THE 8が「皆さんの声の大きさで今日のアンコールの長さが決まります！」と言うと、そのまま全員で円陣を組んだSEVENTEEN。前日の公演で夢だった日産スタジアム公演を叶えたことを喜びながら円陣を組んでいた彼らを思い出しているうちに、「今 -明日世界が終わっても-」がスタートした。そのまま「Run To You -Japanese ver.-」「Together -Japanese ver.-」と日本語楽曲のパフォーマンスが続き、合間にはメンバーたちが「9周年おめでとう！」、WOOZIが「メンバーたち愛してるよ！」、DKが「CARATちゃん！　僕たち永遠に一緒に行こう！」と幸福感に溢れたコメントが相次いだ。 　年齢順で進んでいったエンディングコメントの際には、S.COUPSが「さっき会社の人と話していたんですが、日産よりもっと大きい会場があるんだって？　そこにも行ってみたい」「僕の夢を常に叶えてくれたCARATにもう一度言いたい」「その夢を一緒に歩もう」と頼もしくコメント。その一方、HOSHIが「大きな誕生日パーティーのようです」と話したり、VERNONが「考えれば考えるほど現実味を失いそうな気がします」と明かしたりと夢心地な様子も。また、WONWOOが「本当にお疲れさまです」と言った通り、メンバー同士がお互いを労わる姿もたびたび見せた。ほかにもTHE 8が「皆さんが夢に向かって行く道に、これからも僕がそばにいます」、MINGYUが「SEVENTEENは今からがスタートだと思います」、DKが「90年、900年、9000年、9万年！　そのくらい、いつまでも頑張り続けられる歌手でいます」と語り、恐れることなく未来への約束をしていたことも印象に残った。 　そのあとには、〈Because you're my headliner〉という歌詞を引用した導入で「Headliner」が歌われた。「いつもファンが思っていることを彼らは歌詞にしてファンに届けてくれる」と感傷に浸っていたのだがそんな暇はなく、忙しないと言っていいほどサクサクと最後の楽曲「VERY NICE」がスタート。公演の最後にこの楽曲のサビが繰り返されることも定番だが、この日は20回もの「VERY NICE」と恒例のフリースタイルダンスが披露された。いつもは一度幕が下ろされてから再登場するシーンがあるが、その演出の時間すら惜しむ様子も見せ、CARATもジャンプしながらそれに応えていた。 　パンデミックによる日本ドームツアー中止もあり時間はかかったが、SEVENTEENはCARATと約束した東京ドームやスタジアムでの公演という夢を着実に叶えてきた。その道のりが未来への言葉を信じさせてくれる。私自身、これから彼らとの時間がどんどん増えていくのかと思うと嬉しくてたまらない。〈오늘 하루도 아주 즐거웠어요／다음 데이트도 빨리 했음 좋겠어요〉（今日も一日とても楽しかった／次のデートも早くできたらいいな）、〈내일 이 시간에 또 만나요〉（明日もこの時間にまた会おう）という「VERY NICE」の歌詞のように、いつまでも会う約束をし続ける未来を信じていたい。全28曲、約4時間におよんだこの日のライブは、新たな約束ができた特別な時間となった。