北陸新幹線、敦賀延伸から、16日で半年となりました。大阪までつながる日が待ち遠しいですが、府民にとっては不都合な真実がもちあがってきているのをご存じでしょうか。 17日午後、大阪梅田で北陸新幹線を待望するシンポジウムが開かれました。 【吉村知事】「 一日も早い全線開業を実現することが非常に重要だと思っています」 新幹線で繋がれば。 【関経連リニア・北陸新幹線専門委員長】 「新大阪から福井まで現在1時間40分かかるが、これが55分と1時間をきっての移動が可能になる。あさ8時に新大阪をでますと福井駅周辺では9時からの会議に間に合う」 しかし、いまこの夢の大阪延伸に不都合な真実とも言える問題が持ちあがっているのです。与党が推し決定した敦賀から新大阪までの「小浜ルート」は、事業費およそ2兆1千億円、工期は15年とされていました。ところが8月になって物価上昇などを考慮すると事業費は最大およそ5兆 3千億円、工期は最長で28年になることが明らかになったのです。それはつまり、「府民の負担が跳ね上がったことになる」と専門家は指摘します。 【京都大学　中川大名誉教授】 「建設費に関しては地元の自治体が3分の1を負担するとそういうふうになっています。5兆円の3分の1ですから普通に考えると莫大な額と言わざるを得ない」 そこで再び脚光を浴びているのが米原で東海道新幹線と接続する「米原ルート」です。コストも工期も圧縮されますが、そうなると、滋賀県だけが費用を負担することになります。 【京都大学　中川大名誉教授】 「 うち（大阪府）は嫌だから滋賀県に払ってほしいという議論をしてもあまり建設的ではないので、一番いいルートを決めて負担はみんなで分担していくという考え方もある」 このまま小浜ルートでいいのか。議論の行方が注目されます。