3軍コーチで第2の人生 巨人・立岡宗一郎「やっぱりユニホームを着ているうちが花」【プロ野球12球団去る人】
心の底からやり切った。24年シーズン限りで現役引退を決めた巨人・立岡宗一郎外野手(34)は「疲れました。本当にビックリするぐらい涙も出なくて。毎日必死にやってきたので長かったというより、あっという間だったなという感じでした」とプロ16年間を振り返った。 第二の人生は、3軍の外野守備兼走塁コーチとしてスタートした。10月21日にDeNAとのCS最終ステージで敗退したわずか1週間後、同29日にG球場で行われた秋季練習からノックバットを握った。「一から勉強しながら頑張っていきます。しびれる場面でひるまず結果が出せる強い選手を、送り込めるようにサポートしていきたい」とコーチの顔になっている。 現役時代は何度もケガをしながらはい上がってきた。22年6月に負った左膝の大ケガの影響で育成契約になったが、今年5月に支配下に復帰。同6月4日のロッテ戦(東京D)では自身9年ぶり2度目となる4安打に4打点をマークした。「やっぱりユニホームを着ているうちが花だと思いますし、それに早く気づかせてあげたい。3軍はケガの選手もいる組織なので力になれるのであれば、何でも相談に乗りたいと思っています」。チームを支えてきた男が、次代の巨人を支える選手を育てる。(井上 信太郎) ◆立岡 宗一郎(たておか・そういちろう)1990年5月18日、熊本県生まれ。34歳。鎮西高から08年ドラフト2位でソフトバンクに入団。12年6月にトレードで巨人入り。15年にキャリアハイとなる91試合に出場し、打率3割4厘を記録。16年3月29日のDeNA戦(横浜)でプロ入り8年目で初本塁打。181センチ、82キロ。右投左打。
報知新聞社