オラスクアガ（右）とともに米国合宿から帰国した中谷潤人

〝ひとつ屋根の下〟の2人がアベック星をつかむ。ボクシングのWBC世界バンタム級タイトルマッチ（20日、両国国技館）で同級1位ビンセント・アストロラビオ（27＝フィリピン）と初防衛戦を行う王者の中谷潤人（26＝M・T）が3日、米ロサンゼルスでの合宿から帰国。合宿をともにし、同興行でWBO世界フライ級王座決定戦で同級2位の加納陸（26＝大成）と対戦する同級3位アンソニー・オラスクアガ（25＝米国）も来日し、中谷はともに勝利することに意気込みを示した。 　合宿では約90ラウンドのスパーリングやサンドバッグに強いパンチを打つ練習などを行ったという中谷は「充実した練習を積めた。しっかり強いパンチを打てる体を作ってきた」と成果を実感。「倒すパンチはタイミングだと思う。相手の嫌がるところを突いていく意識をしながら強いパンチを振っていく」と倒して勝つことへのこだわりを示した。 　オラスクアガとは合宿でともに汗を流し、日本でも試合まで中谷と共同生活をしながら調整を続けていくという。オラスクアガは「一緒には寝ないけど」とジョークを飛ばしつつ、「歓迎されているし、居心地はいい」と共同生活を気に入っている。 　2人が同じリングに立つのは昨年9月以来2度目。オラスクアガは1度目は世界戦ではなく、昨年4月の世界王座初挑戦ではWBA＆WBCライトフライ級統一王者の寺地拳四朗（BMB）に敗れていることもあり、中谷は「今回は2人とも世界タイトルマッチの大きい舞台。しっかり2人で勝ってチャンピオンになりたい」と言葉に力を込めた。