「プリンセス佳子は、マニキュアもせず、足を隠した服装で素晴らしい!」ギリシャの聖職者が感激した佳子さまの言葉とは?
国際親善のためにギリシャを公式訪問中の秋篠宮家の次女佳子さま。27日には、日本人が貴重な壁画の修復に携わったアテネ近郊の修道院を訪問された。出発前に長時間の「ご進講」を受け、学びを深めて臨んだ佳子さまに、現地の聖職者たちも感銘を受けた様子だったという。 【写真】「マニキュアもせず素敵なプリンセス!」とギリシャで絶賛された佳子さまはこちら * * * 「なにか、あたたかな気持ちになりますね」 ギリシャ訪問中の佳子さまは27日、アテネ近郊のサラミナ島に建つファネロメニ修道院を訪問された。 ギリシャの民族衣装を着た女性たちの歓迎を受け、修道院の聖堂に入った佳子さま。高さが10メートル以上もある天井などには、3500を超えるビザンティン美術の壁画が描かれており、見上げた佳子さまは感慨深い表情で感想を口にしていた。 その様子を見守っていたのが、ギリシャ美術を研究する共立女子大学名誉教授の木戸雅子さんだ。 1735年に完成したこの壁画は、長年にわたってロウソクのすすに覆われ、損傷が激しかった。しかし、その重要性に着目した木戸さんは日本とギリシャの共同研究チームの代表となり、2007年から修復支援活動に尽力。文部科学省や住友財団の支援も受けながら、14年に壁画の修復を終えることができた。 日本ではあまり知られていないが、ファネロメニ修道院は東方正教会を信仰するギリシャ人にとって聖地のひとつで、毎年35万人が訪れているという。 その場にいたコスタンディノス府主教に、修道院の感想をたずねられた佳子さまは、 「こういうあたたかな気持ちになるので、信者の方がお集まりになるのですね」 と答えていた。 「あたたかな気持ち」という佳子さまの表現に、木戸さんはファネロメニ修道院が存在する意義を「よくわかってもらえた」と感激したという。
■「そのお話をもう少し」と佳子さま 木戸さんは佳子さまのギリシャ訪問前の4月、秋篠宮邸で3時間ほど、ギリシャ美術と東方正教などについての「ご進講」を担当した。内容は、修道院のビザンティン美術の解説のほかにも仏教美術の曼陀羅まで、多岐にわたった。 イタリアのルネッサンスの影響を受けなかったビザンティン美術は、荘厳さを残す一方で静的、抽象的で、高く評価されてこなかったところもある。しかし、木戸さんは佳子さまに一般的な美術論ではなく、ご自身の価値観を大切にしていただきたいと思い、ご進講に臨んだという。 3時間のご進講は、ほぼ休憩なしだったが、佳子さまはメモをとりながら熱心に聞いていた。それでも「そのお話をもう少し……」と佳子さまから質問があったが、その後に公務の打ち合わせがさらに3時間予定されているという厳しいスケジュールだったため、途中で終了となってしまったという。 木戸さんは、ギリシャ訪問に臨む佳子さまに、こう話したという。 「土地に足を運んで、ご自身の目を通して、たくさん学ばれてください。古代ギリシャや神話だけではない、いまのギリシャと人びとをご覧になり、日本人とギリシャの人びとがどのように心を通わせているか、それを感じてください」