「103万円の壁」引き上げどうなる?広島県民のホンネは?
国民民主党 玉木代表「手取りを増やす経済政策を何が何でも実現していきたい」 衆議院選挙で一躍注目の的となった国民民主党の目玉公約「103万円の壁」の引き上げ。 特別国会が開会した11日、国民・玉木代表が自民・石破総理との党首会談に臨みました。 玉木代表「税負担や社会保険料負担を抑えることで消費を活性化して経済を活性化して次の賃上げにつなげていく。そのカギとなる政策が我々が訴えている103万円の壁を引き上げる、基礎控除を引き上げる政策なのでぜひ協力してくれと」 直面する「壁」に県民の本音は… 「稼ぎたいけど(103万円の壁を)超えないように」「まわりの主婦・主夫の方たちも仕事をセーブしながら働いている」 今さら聞けない「103万円の壁」。引き上げるとどうなる?広島県民のホンネを取材しました。 20代会社員「学生から見たらありがたいと思います」学生時代に103万円の壁を感じていたそうです。 20代会社員「年末が近づいたらみんなが103万円超えんようにという感じで店長がシフトを頑張って調整して。飲食でした。稼ぎたいけど(103万円を)超えないように」こちらの女性は、以前働いていたパート先で103万円の壁を体験したそうです。 20代女性・60代女性「年末が近づいて来ると人繰りの問題も…人手不足という状況がありました。働きたいけど働けないという状況でした。稼ぎたい気持ちはあったんだけど稼げないもどかしさがありました。夫にも『103万円の壁を超えないように』と『年末調整があるのでセーブして頑張ってくれ』と話をしていました」「今の物価高を考えたら消費してもらう方がよくないですか」 こちらは今まさに103万円の壁に直面している大学生です。 20歳大学生「『超えないように』って『超えないように』って言われますね。『超えるなら相談してくれ』(Q103万円の壁を超えそうでアルバイトを控えている人はいますか?)いますね。11月のシフト(希望)を1つも出していない人もいます。(Q同僚としてどうなんですか?)出てほしいんですけど(103万円)超えそうだったら仕方がないかなと」 県民からさまざまな声も聞かれる「103万円の壁」引き上げですが、その壁は103万円だけでなくいろいろあります。年収100万円を超えれば住民税、103万円では所得税、106万円では51人以上の企業で社会保険料の負担が始まります。 今回は「103万円の壁」について考えます。 国民・玉木代表は所得税の負担が始まる103万円の壁を178万円に引き上げようという話をしています。 103万円の壁がある現状、どんなことが起きているかというと…。 学生の子どものアルバイトなどの年収が103万円以下の場合は所得税がかかりません。これを超えてしまった場合、先ほど示したように103万円からは子どもの収入に所得税がかかってきます。 103万円を超えれば親に適用されていた扶養控除も適用されなくなり、親の負担も増えるということになるので「103万円を超えて働かないで」という一つの基準になっています。 「103万円の壁」引き上げは103万円以上の収入がある人にもメリットがあります。 所得税を計算するときの基礎控除などが増えるため、会社員など壁を意識していない多くの人にとって減税効果がえられる一方、政府の試算では国と地方の税収は7~8兆円減るという試算も…。 玉木代表との党首会談で自民党・石破総理は「国民に見える形であらゆることを決定していきたい」とコメント。公明党は「年収103万円の壁」の見直しを進める方針で一致も「財源についても責任を持って一緒に考えてほしい」としています。