阪神・若林忠志賞に岩崎 登板数に応じ静岡と西宮の子どもたちに玩具「続けることが大事」
阪神は24日、チーム内で社会貢献活動やファンサービスに取り組んだ選手をたたえる第13回若林忠志賞に岩崎優投手(33)を選出したと発表した。記念の盾と賞金100万円、活動資金100万円が贈られる。 岩崎は2020年オフ、阪神を退団、オリックスに移籍した能見篤史氏(現本紙評論家)を引き継ぐ形で活動を始めた。2021年から生まれ育った静岡市清水区(旧清水市)と、本拠地・甲子園球場のある西宮市の児童福祉施設や公立保育園などに、レギュラーシーズンの登板数に応じた金額相当分(1試合2万円)の玩具の寄贈活動を行っている。4年間で239試合に登板しており、寄贈金額は計478万円にのぼる。 岩崎は「今度訪問しますけど、子どもたちが喜んでいる姿を目にした時にやりがいを感じています。1年でも長く、この活動が続けられるように頑張っていきたい。続けることが大事だと思っています」と話した。 若林忠志賞は阪神球団が2011年に創設。継続的に社会貢献活動やファンサービスに取り組み、野球人として優れた見識を持つ自チームの選手を表彰する制度。阪神球団創設時のエースで、社会貢献・慈善活動やファンサービスにおいて、プロ野球のパイオニアでもあったOBの若林忠志氏(故人=1965年没)の名を冠している。 若林の次男・忠晴さん(85)は今回の知らせを受け「今年の若林賞も素晴らしい選手が選ばれました。父の行為が若い選手に引き継がれ、若林忠志の名前が残ることは大変嬉しく思います」と話した。 過去の受賞者は以下の通り。 ▽第1回(2011年)桧山進次郎 母子生活支援施設の子どもを招待。震災遺児施設の訪問。 ▽第2回(2012年)藤川球児 不登校児、フリースクール児童を招待。骨髄バンク支援。 ▽第3回(2013年) 岩田稔 1型糖尿病患者を招待、施設訪問。同研究基金に寄付。 ▽第4回(2014年) 久保田智之 6年間で少年野球チームの子ども7千人以上を招待。 ▽第5回(2015年) 鳥谷敬 自主トレ先・沖縄で闘病中の子どもにプレゼントし交流。 ▽第6回(2016年) 能見篤史 1勝につき10万円分の玩具を西宮、豊岡の施設に贈呈。 ▽第7回(2017年) 該当者なし ▽第8回(2018年) 北條史也 1年目から障がい児入所施設や母子医療施設などを訪問。 ▽第9回(2019年) 西勇輝 日本赤十字社や子どもサポートプロジェクトへの寄付活動 ▽2020年はコロナ禍で選定見送り。 ▽第10回(2021年) 岩貞祐太 故郷の熊本地震の義援金、少年野球への軟式球寄贈 ▽第11回(2022年) 原口文仁 自身は大腸がん克服。小児がん医療施設訪問や寄付。 ▽第12回(2023年) 近本光司 「近本シート」や自主トレ先・沖永良部島で野球教室。