なぜ、映画『スーパーマリオ』は世界中でヒットしているのか 映画評論家が語った人気のワケ
全世界で大ヒットしている映画『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』。日本でも4月28日から公開され、週末の興行収入ランキングでは1位に輝き、4日間で20億円を突破しました。なぜ世界中でヒットしているのか、映画評論家に人気のワケを聞きました。 【画像】『スーパーマリオ』日本でも1位発進 全世界で10億ドル突破
■全世界で10億ドル突破。止まらない“マリオ旋風”
『ミニオンズ』や『怪盗グルー』などで知られるアニメーション製作会社・イルミネーションと任天堂が共同で制作した本作。日本発の人気ゲーム『スーパーマリオブラザーズ』の世界を原作とした新しいアニメーション映画で、マリオやピーチ姫などおなじみのキャラクターたちが登場します。 映画配給会社によりますと、公開4週目に入ったアメリカではその勢いが止まらず、興行収入は4週連続で1位を記録。海外の累計興行収入は10億2637万6630ドル、日本円で約1410億円(1ドル/137.41円換算)を突破し、歴代アニメ作品興行成績10位にランクインしました。(5月2日時点 Box Office Mojo調べ) 日本で生まれたゲームキャラクターをモチーフにした映画がなぜ世界中で大ヒットしているのでしょうか? 「ひとつはマリオのゲームをやってきた人たちが今作の映画の予告映像やポスターのビジュアルを見て『これはマリオだよね』と思えたからではないか」そう語るのは、映画評論家の松崎健夫さんです。
■映画評論家が語る大ヒットのワケは“キャラクターデザイン”
松崎:映画化する際によく新しいキャラクターを登場させましたとか、キャラクターの造形を改変してみましたとかよくあるじゃないですか。それをやらなかったのが良かった。予告編ではマリオやクッパだけでなく、ピーチ姫やキノピオ、ドンキーコングなど少なくともゲームをやっている世代の人たちなら、見たことあるおなじみのキャラクターたちをちゃんと登場させている。最近は口コミが重要と言われ、推薦コメントを有名人にもらったりしますけど、この作品は一切なかったので、口コミに頼らず爆発的にロケットスタートできたのは、“映画を見たいと思わせる力がビジュアルにあった”からだと思います。