U―23日本、1位通過懸けた22日・韓国戦はドローならPK戦決着 大岩監督「不思議な感じ」…UAE下し8強決定
◆サッカー男子パリ五輪アジア最終予選兼U―23アジア杯 ▽1次リーグB組第2戦 日本2―0UAE(19日・ドーハ) 【ドーハ(カタール)19日=後藤亮太】1次リーグ(L)B組第2戦でU―23日本代表はUAEを2―0で下し、準々決勝進出を決めた。初戦の中国戦(1〇0)から中2日で迎えた一戦で先発7人を変更した中、DF木村誠二(22)=鳥栖=の先制点など初戦ベンチスタートだったメンバーが躍動した。第3戦(22日)はグループ1位通過が懸かる韓国戦。勝ち点、得失点差、総得点で並んでおり、引き分けだった場合はPK戦で順位を決める。2位通過なら開催国のカタールと対戦する。 総合力の高さを示して勝ち切った。日本は前半27分にセットプレーの流れからDF木村が頭で先制点を決めると、後半21分にはMF川崎が左からのクロスを頭で合わせて追加点。多くの決定機を逃したのは反省点だが、2戦連続無失点勝利で1次L突破を決めた。大岩剛監督(51)は「自信を持って送り出し、選手もそれに応えてくれた。非常に大きな1勝」とうなずいた。 初戦の中国戦から中2日で迎えた一戦では先発7人を入れ替え。DF西尾が退場した影響で1人少ない状態で戦い抜いたことを考慮された形だが、この日、ゲーム主将を務めたMF山本は「誰が出ても同じサッカーができるのが強み」。試合開始の現地時間午後6時30分は日も沈んで気温30度を下回り、暑さによるプレー強度の低下はまったくなし。初戦と遜色のない力を持った選手が躍動した。 VARで得点とPKが取り消され、山本が相手にスパイクで踏まれるなど、ラフプレーも食らった。それでも、川崎が「全員初戦から出たかった気持ちが一番だし、悔しさを持っていた。モチベーション高く臨んだ」というように、選手たちのギラギラとした熱量が勝利を引き寄せた。 1次L最終戦で対戦する韓国とは勝ち点、得失点差、総得点が全く同じで、引き分けの場合は規定によりPK戦で順位を決めることになる。大岩監督も「理解はしていたけど、いざその状態に置かれると不思議な感じ」と苦笑いする。準々決勝で開催国カタールとぶつかる2位は避けたいところで、激戦は必至だが、初戦から2戦目で先発変更が3人だった韓国に対し、日本は主将のMF藤田らがフレッシュな状態で臨める。「どこが相手だろうとしっかり勝ち切る。求めていることが高いレベルにあるよと、選手と再確認した」と指揮官。永遠のライバルとの一戦で勢いを付け、8大会連続五輪へ弾みをつける。
報知新聞社