チームを新たに率いるマオール監督。「ファンから誇りに思ってもらえるチームをつくりたい」＝ハピネスアリーナ

　今季、長崎ヴェルカの指揮を執るモーディ・マオール監督。オーストラリアのナショナルリーグ「ＮＢＬ」などでの指導経験があり、伊藤社長兼ゼネラルマネジャーも「戦略、経験、リーダーシップなど全ての面で優れている」と全幅の信頼を置く。本拠地を長崎市のハピネスアリーナに移して迎える今季の最低限の目標は「チャンピオンシップ（ＣＳ）進出」。大きな期待と責任を背負って船出するクラブ初の外国人指揮官が、どんな戦いを見せてくれるか。意気込みなどを聞いた。 　－ここまでのチームづくりは。 　やはり、ゼロからつくり上げているので難しい部分はあるが、それを楽しめている。正直、開幕戦に１００％を持っていこうとは思ってはいない。もちろんベストは尽くすが、一番大事になってくるのは、日々の練習、ミーティングを大切にして（シーズン終盤の）４、５月にピークを持ってくること。ヴェルカは素晴らしい人々が後ろで支えてくれているので、いいチームがつくれることは間違いない。 　－今季のバスケットの特徴は。 　ディフェンスに力を入れている。５人全員が２４秒間、４０分間を通して相手にプレッシャーを与え続ける。相手がボールをもらいたいところでもらわせないなど、いかに相手に快適にプレーさせないか、相手の戦術を崩すかを大切にする。 　－年間６０試合。激しい守備を継続する上で選手の起用法は。 　シーズンが長いのは間違いない。その中でしっかりディフェンスをできる１３人を集めているので、６０試合を通して自分たちのやりたい守備はできると思っている。特に馬場選手を獲得できたのは本当に大きい。選手全員に期待している。 　－攻撃のポイントは。 　高い確率でシュートを決められるように、毎回の攻撃で（高さのミスマッチなど）アドバンテージをつくりたい。対戦相手によっても違うが、昨季のような常に速い展開で攻めることは少なくなると思う。 　－ＳＲ渋谷との開幕戦へ向けての意気込み、ファンへのメッセージを。 　ＳＲ渋谷はリーグトップの選手、コーチがそろっており、非常にいい挑戦になる。まずは勝って勢いに乗りたい。ファンにはいつも感謝している。彼らの情熱やサポートは素晴らしい。それと同時に（勝たなければいけないと）責任を感じる。（ヴェルカを）誇りに思ってもらえるようにベストを尽くしたい。